11:30-18:00 本メイク4部屋+クイックメイク10部屋

今日はDさん(20代前半・金髪&ピアス)とEさん(50代後半・高見沢俊彦似)との三人勤務。DさんもEさんも大好きなので勇んで出勤したら、休憩室で見知らぬ若い女の子が・・・寝てた。

その若い子の横でEさんが「Sさんていって、昨日から来たんだって」と言ったら、さすがに起きて、何かモニョモニョと言った。え?もしかしてまた中国語?と聞き返したら「お願いします」だってさ。トシを聞いたらティーンエイジャーだった。

で、EさんとSさん、Dさんと私が組む事になった。Sさんは昨日一日でかなり仕事を覚えたそうだ。若いって素晴らしい!の一言だ。ま、寝てようがモニョモニョ言おうが、仕事さえきっちりしてくれればいい。

部屋に入って二人になったら、Dさんが「Sさん、初バイトなんだって。”面倒臭くてバイトなんかした事なかった”だってさ。初バイトがいきなりラブホってヘビーだよね」と言った。まぁ何と言うか、いろんな面で軽く驚きましたわ。

Sさんについては今後に期待するとして、問題はやっぱりCさんだ。

Dさんも「最近のCさんの仕事ぶりを見てるとムカついてくるんだよね。前は注意してたけど”フロントから注意されればいいんだ”と思うようになって、みかやんが言ってた事がよく分かったよ」と言ってた。

DさんもEさんも私も、この仕事に対してはクソ真面目だ。手を抜かずバカ正直に取り組んでいる。だからCさんのようないい加減な仕事ぶりの人には猛然と腹が立つ。フロントから注意されない程度に手抜きするなんて、私らには考えられない事だ。

そもそも、部屋中をバタバタ走り回ってる私と、スローモーションのようなゆっくり婆さんが同じ時間に掃除が終わる事自体おかしい。Cさんと組むと、走り回って汗だくになってる自分が滑稽に思えてくる。そんな時は「いいの。私はダイエット中だから」と思うようにしてるけど…。

Cさんは自分で自分を「ベテラン」だと言うし・・・そんなベテランさんの仕事を私ら未熟者がチェックして回るわけにいかないし・・・注意の仕方を間違えると逆ギレされるし・・・手のかかる子ほど可愛いなんて言うけど、手のかかる婆さんは可愛くも何ともない。

ここからは、かなりグロいモノの話なので要注意。

・・・そんな事を考えながら思い出しムカつきしつつ風呂掃除をしていて、何気に排水溝の蓋を開けたら、なんとおぞましや!血痰がベッタリと付着していた。タンはウン○やゲ□に次いでイヤなものだ(泣)。

時間が経って生乾きになってくると、シャワーをかけてもなかなか流れないし、タンが流れていく様子は何度見ても鳥肌が立つ。

かと言って、なかなか流れ去ってくれないタンに業を煮やしてティッシュなどで摘み取ろうものなら、タンに絡まった髪の毛や陰毛などがゴッソリ出てくる事があって、なおさら目を覆いたくなるような惨状になる。

ここは我慢して、慌てず騒がずじっくりとシャワーをかける方が賢明だ。タンが流れていく様子を見ないようにしてやり過ごした。

次の部屋ではDさんが風呂係になった。洗面所の掃除をしていると、風呂からDさんの「ぐえっ!」と言う声が聞こえたので覗いてみると、Dさんも同じようにタンに見舞われていた。

そう言えば、タンをつまみ取った時にタンに絡んで出てくる髪の毛や陰毛の事をDさんは「付属品」と言う。

これが「オマケ」だったら、嬉しいような有り難いようなモノっぽい。あのようなグロいモノは「付属品」でいいのだろう。

ムカつきながら仕事をすると、必ずこのようなグロい目に遭って後悔する。分かっちゃいるけど、やっぱりムカつく時はムカつくよね。

午前中はあまりにも暇で、最悪2時ぐらいで早帰りになるかも?と思っていたが、午後からは平日とは思えない大盛況ぶり。忘れてたけど今日はホワイトデーだった。そっか、どーりで。

私は明日から3連休。連休明けは平常心で働こう。
11:30-18:00 クイックメイク20部屋+ベッドのみ1+リネン折り

今日はEさん(50代後半・高見沢俊彦似)とKさん(50代前半・チビウザ)とP君(20代前半・元自衛官)、Cさん(60代前半・元看護師)と私の勤務。

出動前のP君に会ったので「P士長!今日はお元気でありますか?」と声をかけると、「体調管理問題ありません!」と答えてニコニコしてた。

ところが、P君部隊より30分遅れて休憩に入ると、P君はグッタリしていた。

みかやん「あらら。隊長、どうしたんでしょ?」

Eさん「今日ね、うちの隊長、体調が悪いの。隊長が体調ね(笑)。昨日から歯が痛くてご飯も食べられないんだってさ。歯が痛くて喋れないって朝からずっとおとなしいの」

みかやん「隊長ったら、体調管理問題大アリでしょ」

休憩明けに出動したら、エレベーターでたまたまP君部隊と一緒になった。エレベーター内は、部屋から回収してきたリネン類でいっぱいで、Cさんと私だけでも窮屈だったのに、EさんもKさんも乗り込んできた。

最後にエレベーターに乗り込もうとしたP君に、Kさんが「くっついて!くっついて!くっついて!くっついて!(私に密着して)」と言ってはしゃいでいた。誰もKさんにツッコミを入れられないまま、無言で乗り込むP君。エレベーター内はシラーッとした感じになった。

次の部屋に入ってから、Cさんが呟いた。

Cさん「やっぱりKさんだらあの調子だもね。あれだらP君もゆるくないわ。そっとしておいて欲しくて、歯が痛いとか喋れないとか言ったんでないの?」

みかやん「うん。Kさんからの攻撃を回避したいんだと思う。朝会った時はニコニコしてたもん。その後、Kさんにウザいテンションで絡まれて萎え萎えなのかなぁ?って思った」

Cさん「しっかしKさんだら、どーもなんないもね。辞めたM君にも絡んで絡んで酷かったもの。息子みたいな男の子を気を引いて、どーしようっていうんだか」

みかやん「あ、P君はKさんにはかなり引いてるから」

私は「P君可哀想に。それにしてもあのKは、うちのP君に何をしでかすやら。今以上P君にイヤラシく絡むなら私が許さないわ!私がP君の護衛をするわよ!」と思いながら、鼻息を荒くして4〜5部屋ぐらいのベッドメイクをした。

Cさん「アンタ、早過ぎるわ!なんぼなんでも早過ぎてついていけないわ!もう少しゆっくり仕事して頂戴や!そんなに急いだからって、あと何部屋も出来ないよ。わち、もうクッタクタだわ!(怒)」

みかやん「あ、ごめん。考え事しててさ。つい前のラブホのクセで身体がバーッと動いてさ。ごめんごめん」

階を移動しようとしたら、業務用エレベーターが使用中だったので、客用エレベーターを使う事にした。お客さんとはち合わせになる事があるので毎度緊張するが、エレベーターを降りようとしたら、ドアの真ん前に50代後半ぐらいの男女が居た。

慌てて頭を下げてエレベーターを降りたら、女性の方が男性に「あら。おじさんと女の子でお掃除してるのね」と言い、男性が「お爺さんだったねぇ」と答えたのが聞こえた。

確かに坊主頭だった頃のCさんは爺さんっぽかったけど、今は少し髪が伸びて一頃よりはお婆さんっぽい。それでもやっぱり端から見ればお爺さんなんだろう。けど、お爺さんて。つーか、忘れるとこだったけど「女の子」って私の事かい?

エレベーター待ちのお客さんの会話は、物陰に潜んでいてもよく聞こえる。立ち聞きするつもりはなくても聞こえるんだもの。

エレベーター前に若いカップルが居たので、隠れて見てると女の子が「今日の事、彼女にバレたらどーすんの?」と尋ね、男の子は「絶対バレねえよ。俺めっちゃ信用されてんもん」と答えてた。

ま、若くてもいろいろとエロエロと有りますわな。

今日は日曜日。めちゃめちゃお客さんと遭遇した。友達は「えーっ?日曜の昼間っからラブホにお客さん来るの?」と驚くけど、日曜の昼間っから激混みですから。
11:00-18:00 クイックメイク22部屋+リネン折り

今日は、Dさん(20代前半・金髪&ピアス)とEさん(50代後半・高見沢俊彦似)、P君(20代前半・元自衛官)と私の勤務。P君と二人で組むのは初めてだった。P君は昨日、プールで5km泳いで、岩盤浴へ行って、また朝まで飲んでいたそうだけど、それでも元気だ。

早速、P君と二人の時にKさんがどんな様子か聞いてみたら、P君は「なんて言うか…」と言葉を濁しながらも「Kさんは、多分自分(P君の事ね)を意識してると思うんですけど、キャー!キャー!騒いで、何事か?と行ってみると”何でもないから〜!大丈夫!”と言うんです」と教えてくれた。

みかやん「うわ〜。そんな手でP君の気を引こうとするんだ。オバサンに変に意識されても困るよね」

P君「はい!本当に何かあったらって、様子を見に行くと何でもないんすよ…。Kさんて自分より年上の息子さんがいるんすよね?」

「はい!」と即答するあたりが素直だわ。相手がKさんでも、何かあったら救出しなければ!と思うんだろね。さすが元自衛官だよ。でも、人のいいP君が露骨に「迷惑っす!」って言動だったから、よほどKさんの攻撃がキツいらしい。

今日もP君はポツリポツリと自衛隊時代の話をしてくれた。で、そのまま昼休みへ突入。休憩室にはP君と私と瞑想中のフロント渦巻き君だけだった。すると、P君は何故自衛官を辞めたかって話をしてくれた。

P君「退官式の時、自分の両側に100人ぐらいずつ自衛官が並んで敬礼してて、その真ん中を自分が一人で歩いて…寂しさと悔しさと有り難さみたいのがごっちゃになって号泣しました。今でも同期と飲むと泣けるんすよ」

みかやん「だよね。誰より濃い1年半を過ごしたもんね。それは泣けるわ」

P君「はい。その1年半の事が走馬灯の様に・・・」

みかやん「えっ?泣いてる?」

P君「まさか自分が自衛官を辞めるなんて思ってなくて。自分、その時ゼロになって・・・」

って話してるところに、DさんとEさんが休憩室に来た。二人は「あらまぁ仲良く並んで座っちゃって」とか「おひなさまみたい〜」と冷やかしてくれたけど、P君は話を続けるし、真剣な話だし、先輩達にはボケをかましたり、ノリツッコミをする事は出来なかった。

休憩明けの部屋へ入ってから話を再開した。

みかやん「P君て、戦車や自衛官の頃の写メ見せてくれた時も、自衛官時代の話をする時も凄く嬉しそうで”この子は本当に自衛隊が好きなんだ”と思って見てたよ。だから何で辞めたんだろ?って謎だった」

P君「いつか話そうと思ってたんすよ」

P君が自衛官を辞めた理由は今のところ私しか知らない。なんか得した気分だ。

P君「バディーって分かります?」

みかやん「んと、相方とか相棒って意味の?」

P君「そっす!自衛隊ではバディーって言ったんすよ。自分らバディーすよね」

そう言ってニコニコ笑ってるP君を見てたら、何だか赤面してしまった。その後は、P君が私の仕事を手伝ってくれた時に「ありがとう」と言うと、「バディーすから」と言ってニコニコしてた。気分はすっかりELLEGARDENの「45」って曲で、心の中で「マイバディー♪」と歌ってた。

EさんとCさんは「P君とはトシが違い過ぎて何を話していいか分かんないし、P君も喋らないからお互い黙々と仕事してる」と言ってたけど、私には元カノさんの話や、エロ話までしてくれる。

オバサンの中に一人、P君みたいな若い男の子が居たら、もっと気を遣う状況になるかと思ってたけど、取り敢えずは私にだけでも心を開いてくれてるみたいだ。

仕事の後、コーラを飲んで一服して一緒にホテルを出た。前から若いカップルが手を繋いで歩いて来たのを見てP君が「これからチェックインすかね?」なんて言うから笑ってたら、後ろを歩いてたカップルに追い越された。

みかやん「あの人達はチェックアウトかい?」

P君「そっすね!スッキリした顔をしてました。それに心無しか足取りも軽いっすよね」

みかやん「そーだね。晴れ晴れとした顔だった。うちらだってチェックアウト組だと思われてるかもね」

大笑いしながら地下鉄駅到着。地下鉄を待つ間は”正しい敬礼の仕方”を教わった。来週は”正しい匍匐前進”を教えて貰おう。大通り駅では「お疲れ様でした」と敬礼して別れた。

みんなの前ではおとなしいP君が、ここまで打ち解けてくれて何よりだった。
11:30-17:30 本メイク4+クイック4+セット

今日はCさん(60代前半・元看護師)とKさん(50代前半・チビウザ)、Eさん(50代前半・高見沢俊彦似)と私の勤務。

出動前の準備の時、Eさんは風呂道具を準備しているCさんに「今日は本メイク?」と尋ね、Cさんはいつもどおり「聞いてないよ!」と答えた。本メイクとクイックメイクでは用意する風呂道具が違うというのに。

出動する時、フロントイケメン君から「今日は、○階のみ本メイクで1号室と7号室はとばして進んで下さい」と指示があった。

Eさんと部屋に入って、はたと気付いた。私達は昨日も本メイクをしていて、今日も本メイクならカーテン洗いも有ると知っているが、CさんとKさんは何の確認もしなかったし知らないんじゃないか?という事になって、EさんがCさん達に知らせに行った。

本メイクには必ずカーテン洗いのようなオプションが週替わりでプラスになるというのに、案の定Cさん達は何の確認もせずにカーテン洗いをしないで本メイクを始めていて、呆れているEさんに「で、何号室と何号室をとばすんだっけ?」と聞いてきたそうだ。

Eさんは「本当に他人任せな人達で呆れたわ!今日みたいに私とみかやんが組んでしまう時だってあるのに、二人とも何も聞いてないんだもの!昼休みにガッチリ言うから!」と言って怒っていた。

昼休み、Eさんは「風呂道具を用意する人が責任を持って、フロントに本メイクかクイックか確認しよう!」「出動前のフロントからの指示は各自しっかり聞いて頭に入れよう!」と言ってくれた。

ったく。50や60になってもこんな事が出来ない人が居たなんて、情けないよ。子供じゃないんだからさ。

休憩明け、風鈴(?)が有る部屋に当たった。余程揺らさないと鳴らないタイプの風鈴だ。何気に「この部屋に一人でいる時に、勝手にこの風鈴が鳴ったら怖いですよね」と言ったら、Eさんがそれに近い感じの怪談を語り始めた。

----怪談の内容を思い出すと怖いので書かない-----

私は怯えきって「うわぁ〜。それマジ怖いっすね。そんな目に遭ったら眠れないですよね」と言っていたら、玄関の方でガタガタと音がした。ヘタレな私は飛び上がって驚きながらも、勇気を出して玄関のドアを開けてみようとした。

ところが、鍵も付いていないドアノブがピクリとも動かないではないかっ!大変だ!これぞまさに怪奇現象ではないかっ!

風呂掃除をしていたEさんに「玄関から妙な物音がしたんですけど、ドアが開か、開かないんすよね。とっ、閉じ込められてるみたいというか…何でーっ?えーっ!」と涙目で訴えた。

Eさんは血相を変えて風呂から出てきて、問題のドアノブへ手を掛けた。私は基本ヘタレなので何が起こるか怖くて見ていられず、思わず目を背けた。

意外にも犯人は精算機の集金に来ていたフロント二宮和也似君だった。

うそーん。本気で怖かったのにぃ(泣)。

Eさん「私達の話のどこら辺から聞こえてたか知らないけど、怖い話してるのが分かったから物音をさせて、うちらのどっちかが玄関の様子を見に来るのを想定してドアノブを押さえるなんてさ、凄い頭脳プレーだよね。さすが二宮和也似君だわ」

みかやん「まんまと引っ掛かりましたよ」

Eさん「さっきのみかやんの顔!あははは!」

みかやん「Eさんだって風呂から飛び出て来たじゃないですかぁ」

Eさん「前も(http://diarynote.jp/d/26700/20060124.html)みかやんは凄い勢いで遠くまで逃げたし、私はスリッパもはかないで裸足で逃げたし、私達は怖い話に向いてないんだわ」

みかやん「向いてないです。でもちょっと言ってみたかっただけなんですよ〜。もう言いません」

その後、私だけ、フロントへ異動になったNさんにセットの仕方を教わる事になった。物凄く忙しくなった時に、私もセット出来るようにとの事だ。

Nさん「あの。教えなくても普通に出来ますよね?」

みかやん「フロントHくんよりソツなく出来る自信は有るよ」

Nさん「ですよねぇ(笑)」

みかやん「や〜。Nさんと二人で部屋に入るのも久しぶりだよね〜!」

元々Nさんとは気が合ったので、いろんな話をしながら何部屋かセットして回った。考えたら、セットって本来一人で部屋に入っての作業だった。軽く怖いかも。
11:30-18:30(+30分)本メイク4+クイック15+ベッドのみ1

今日はEさん(50代後半・高見沢俊彦似)と二人だけの勤務。

Eさん「こないだ、みかやんとCさんが組んだ日。何かあったの?」

みかやん「Cさん専属の介護要員に疲れを感じてきたんですよ」

Eさん「お昼にみかやんがおとなしかったから、Cさんと何かあったんじゃないかと思って心配したの。みかやんが喋らないとP君も話し相手が居なくて寂しいからさ、P君もみかやんには一番懐いてるし。P君の担当もみかやんに任せるから」

P君はいいんだけど、Cさんが・・・って5日の話をした。

Cさんが、出動前のフロント陣からの指示をまるで聞いていないで人任せにしているので、ド忘れした時に困るという事、部屋掃除道具の準備をしないでラクな風呂道具の準備しかしないのに、本メイクのかクイックメイクか、フロント陣の指示をあおぐのも他人任せ、何もかも他人任せで困る!助けてくれ!と訴えた。

Eさん「明日、Cさんが出勤したら言うね。Cさんにって言うんじゃなくて、みんなに”今度からこうしよう”みたいに言うから」

みかやん「そうして頂けると助かります。内輪のルールが有ればいいなぁと思ってたんですよ。前のラブホは人数も少なかったんで、お互い何でも提案し合って少しずつ改善していけたんで、ホントに働き易かったんですよ」

Eさん「ココも人数少なくなったし、極端に変な人(Bさん)も居なくなったし、一緒に改善して行こう。みかやんは前のラブホでの経験があるから、みかやんの意見を参考にしたいし。みんなに言う時は私が言うから協力して」

みかやん「はいっ!好きでしてる仕事なんで、より快適に働けるようにしていきたいです!」

Eさん「こーゆー話が出来るのもみかやんしか居ないし、頼りにしてるからね!って私達、なんかカッコ良くない?(笑)」

良かった。これで一安心だ。

午前中はこんな話も出来たけど、休憩明けにまた忙しくなった。掃除部屋は凄い勢いで増えて売り部屋が少なくなるが、たった二人では気持ちばかり焦ってどうしようもない。

いきなり部屋にフロントイケメン君が来て「風呂掃除やるんで僕についてきて下さい」と言ったが、私あたりは都合良く「僕についてきて下さい」しか聞こえなくて、あら?ちょっと古いプロポーズみたい!と勝手に照れてしまった。

イケメン君が風呂掃除をして回ってくれたので、私達は部屋と洗面&トイレ掃除をしてついて回った。それを5〜6部屋繰り返したところで、イケメン君に退散されてしまい、また細々と二人でベッドメイクをした。

結局、今日は30分の残業をする事になった。

あと1部屋ぐらいで業務終了という頃、Eさんと玄関掃除をしていたら、いきないドアが開いて、40代の女性が「すみません」と声をかけてきた。突然のことに驚いて二人で硬直した。

女性はメモ用紙を片手に「713号室はどちらですか?」と聞いてきた。Eさんが「そこを曲がって奥へ進んで左側に・・・」と説明しても分からない様子。Eさんは「ご、ご案内しますね」と言って、その女性を713号室へ連れて行った。

Eさん「ちょっと!流行の熟女デリヘルだよ!」

みかやん「熟女デリヘルつっても、大抵は20代後半か30代前半ぐらいですよね」

Eさん「だよね!今の人、40代半ばか50ぐらいでしょ。熟女も熟女、年増だよね。若いデリヘル嬢なら、迷っても自分で部屋ぐらい探して行くのに、私が”ご案内しますか”って言い終わらないうちに”お願いします!”だもんね」

みかやん「さすが熟女ですよね」

Eさん「熟女っていうか、オバサン丸出しだよ〜。仕事始めたばかりで、ワケわかんないんじゃないの?なんかデリヘル嬢とか務まりそうもない感じの人だったよね」

みかやん「ああ見えて、百戦錬磨の物凄い技を持ってるのかも知れませんし」

Eさん「お客さんも年寄りならいいけど、若い男の人が間違ってあーゆーのを呼んでしまったら、どーするんだろね。なんぼ技持ってても、アレじゃオッカサンでしょ」

みかやん「”チェンジ”って違う人と代わって貰えるんですよね」

Eさん「あ、やっぱりそーゆーシステムなの。お金払ってオッカサンじゃ、ちょっとした拷問だよね」

みかやん「オッカサンて(笑)」

Eさんは最後の部屋の掃除をしながら、チラチラと廊下を覗いていて「オッカサン、どうやらチェンジはされなかったみたい」と微笑んだ。
11:30-18:30 クイックメイク24部屋

今日は、Eさん(50代後半・高見沢俊彦似)とKさん(50代前半・チビウザ)とP君(20代前半・元自衛官)、Cさん(60代前半・元看護師)と私の勤務。

こうもCさん専属の介護要員が続くと、さすがに疲れる。何故か誰よりもCさんとペアの回数が多いせいか、Cさんたら私には甘えっぱなしだけど、何もかも私任せにしておきながら、更にズルしてラクしようという魂胆が見え見えでムカついてくる。

Cさん本人は上手く立ち回って、まんまとズルしてシメシメと思ってるだろうけど、そんなの私が気付かないワケがない。何年この仕事やってると思ってんだか。昨日今日の婆さんに簡単に出し抜かれるほど、こっちはボケてないわ!っつーの。

手も気も抜かないで真面目に働いてるなら、相手は婆さんだし、あたしゃいくらでもフォローするさ。そーゆー場合の労力は絶対に惜しまないけど、あの婆さんのいい加減で散々な仕事ぶりを見てると、労力も惜しみたくなるって。

Cさんが掃除した後は、洗面の鏡が汚れていたり、床が毛だらけだったり、アメニティーが逆さまに置かれていたり、アメニティーが不足してたり…とにかく酷い仕事ぶりなのを今迄は決死のフォローをしてきたけど、今日は心を鬼にして放置した。

「やり直しされられればいいのよ!」と思ったけど、相手は婆さんだしやっぱり胸が痛んだ。物凄〜く悪〜い事をしてる気分になって、テンション丸下がりだった。

あ〜でもないこ〜でもないと考えながら風呂掃除をしていたら、ふいにCさんに声をかけられた。

Cさん「ちょっと!また隣で窓開けてしてるんじゃないの?」

みかやん「は?」

Cさん「また、変な声、聞こえるんだの。隣の窓、開いてないか見てみてごらん(したり顔)」

みかやん「どこの部屋も窓は開いてないよ。またリモコン触って、エロチャンネルに変わったんじゃないの?部屋のモニター見てみたら?」

Cさん「あらら。あらら。やってるわ。丁度いい場面だったわ。コレ、どーやって直すのさ?」

みかやん「従業員用のリモコンで、いつもどおりのボタン押せば戻るよ」

Cさん「ちょっと!アンタやって!わちそんなのした事ないもの!(いつもこの調子)」

みかやん「はああ?いつもやってるべさ。いつものリモコンで、いつもどおりやればいいだけだよ」

Cさんたら、従業員用のリモコンじゃなくてテレビのリモコンを適当にいじったもんだから、音量が大きくなって部屋から「アアーン、アアーン」が大音量で聞こえてきたので、たまらず風呂を出て部屋へ行った。

みかやん「ったく」

Cさん「したってわちなんか出来ないもの!分からないって!(いつもの逆ギレ)」

みかやん「何でも分からない出来ないじゃなくて、ちゃんと話を聞いてよ。”従業員用のリモコン”とも”いつものリモコン”とも言ったよね。それでも何の事か分からない?」

Cさん「・・・」

スマンなりゴメンなり言えよ。ったく可愛げの無い婆さんだよ。

Cさんとベッドを組む時は、必ず私がCさんへシーツや包布を放っていた。Cさんがやりたがらないからだ。それが今日の帰る頃になって「わち放るからソレこっちに頂戴!」と言ってきた。

珍しい事も有るもんだと思ったら、あの婆さんは「年寄り働き悪くてダメだって嫌われたら困るから」と言いやがった。そんなの、自覚してズルして今迄やらなかったって言ってるようなもんじゃん!

ホントにね、年寄りは働きが悪くてダメだよ。何かと言えば「出来ない。分からない」だし・・・やってみろ!って。つーか、仕事だろ!って感じ。

Cさんが、あの手この手でズルしてラクしようと企てていたのは見え見えだったけど、私の母親と同い年の婆さんだし、あのトシでこの仕事をしてるんだから、若い者がフォローすればいいと思ってきたけど、あの婆さんは甘え過ぎだもの。

二人で組んでする仕事なんだから、片方にだけ過大な負担がかかるようなら、誰もCさんと組みたがらなくなるって。実際「Cさんと組むと疲れる」って言われてるんだからさ。ズルい事を企んでる暇が有ったら身体を動かしてくれや。

最初から、とんだ古狸と思ってたけど、高齢だからって大目に見てきたのが仇になったと思う今日この頃だ。
11:00-18:00 クイックメイク28部屋

今日は、Dさん(20代前半・金髪&ピアス)とKさん(50代前半・チビウザ)、Eさん(50代後半・高見沢俊彦似)とP君(20代前半・元自衛官)と私の勤務。

前回、P君に「ココの近所に北海道ウォーカーのラーメンベスト10に入ってるラーメン屋さんがあって、美味いんだよ」って話をしたら、早速行ってきたそうだ。「ビール飲んだので、そっちの方が高くつきました」と言ってニコニコしてた。

うちのP君、かなりの酒豪らしい。そういや前も「朝の8時まで飲んでた」と言いながら普通に働いてたよね・・・なんて思いながら、ついニヤニヤしてしまう。P君が居るだけで、殺伐とした職場が和むっつーか、なんつーか、ホッとする。

一昨日Cさんが言ってたとおり、P君てばホントによく働くし、よく気がつく子だ。僅かな時間でも手伝ってくれるし、風呂掃除セットと部屋掃除セットを持ってガーッと移動してくれるし、しっかり者でぬかりが無い。

早くもみんなに可愛がられて重宝されている。つーか、おばちゃん一同メロメロだよ。

Eさん「P君はどんな子が好みなの?やっぱり年下?」

P君「自分、年下はダメなんすよ。年上っすね」

Eさん「とっ、年上好きなの?(動揺)い、い、いくつぐらいまで?(期待)」

P君「25歳ぐらいまですか」

Eさん「・・・(しょぼーん)」

みかやん「P君!こう見えてEさんも私も25歳だから(笑)」

Eさん「まさか!私も?それならオバケでしょう!(笑)」

みかやん「あれ?私25歳で、Eさん26歳でしたっけ?(笑)」

Eさん「オバケだってば!(笑)」

なんて話をして三人で大笑いした。実に和やかだ。

いいねえ!今日はイイ!と思いながら、風呂掃除をして風呂を出た。使ったダスターをまとめようとしたら、部屋の片隅に白いタオルが有った。お客さんが使ったバスタオルをフロント補助係が回収し忘れていた。

何気に手に取ったら、真っ赤な血染めタオルだった。Eさんは血が大嫌いだし、P君のような若い男の子に血染めタオルを持たせるのは気の毒だし・・・私しか居ない。無言で丸めた。

ま、おねしょマットや枕を血で汚されるより全然イイよね。おねしょマットや枕はココで洗ったり干したりしなきゃなんないけど、バスタオルだったらリネン屋さんへ直行だもんね。お客さんたら、気を回してくれてありがとう・・・。

と思ってたら、Eさんが「あーあー!それ血だらけだから、ダスターで包みな!手に怪我でもしてたら大変だよ〜。気持ち悪いから気をつけて!あんまり触るんじゃない!」と、遠巻きに(笑)大騒ぎしてた。

今日も忙しかったけど、後半はフロント二宮和也似君が物凄い早さで風呂掃除をして手伝ってくれたので大助かりだった。

帰りはEさんとP君と三人で地下鉄に乗り込んだ。席に座ったEさんが、目の前に立ってるP君と私を見て「なんか…あなた達、お似合いだよ」と言ったもんだから、私は必要以上に照れて動揺した。

「ななな何言ってるんですか?そんなわけないですよ。あ、親子としてお似合いすか?実はP君は私が若い頃に産んだ子で。成長したせがれとラブホで再会するなんて夢にも思ってなかったすよ〜」と、ワケの分からない事を言って、すっかりしどろもどろになった。

それなのに、Eさんは私にトドメを刺すように「お似合いだよ。付き合ったら?」と言って微笑んだ。私は動揺のあまり何て答えたか覚えてないし、P君の顔も見られなかった。

何をやってるんだか私は。これってもしかして、昼の「オバケ」の話の仕返しすか?

なんだかんだ言って、明日はP君とは別チームで残念だ。
11:30-18:00 クイックメイク24部屋

今日はCさん(60代前半・元看護師)と私の二人だけの勤務。昨日、いかに忙しくて大変だったかという事をせつせつとCさんに語ったのに、Cさんたら私の話の一部始終を聞いて「ふーん。で、忙しかったの?」と一言。

ポカーン。

Cさんてば相変わらず人の話、聞いてない。それどころか「わち、今度の土日、P君と勤務合わないのさ。P君に宜しく言っといてね。うしゃしゃしゃ」と、勝手に照れて笑ってた。仕方ないのでP君の話題に変えた。

前回P君はみんなに自衛隊時代の写メを公開したけど、私が地下鉄で見せて貰ったのが一番アップで一番おどけた表情をしていた。

みかやん「なんでカメラ向けると、こんな顔になるの?」

P君「自分、周りの人間を楽しませるのが好きみたいです」

みかやん「じゃあココでも遠慮なく発揮してね」

P君「はいっ!(笑)」

・・・という話をしたら、Cさんは「P君だら性格いいもね」と話に食いついてきた。「P君だら真面目だし、よく働くし、気がきくし・・・」と、ひとしきりP君を褒めちぎった後、「で?昨日はDさんと二人で忙しくなかったの?」だってさ。

だからさ。昨日いかに忙しくて大変だったかって話は一番最初にしたでしょうが。ま、この婆さんもKさんと同様に、P君の事で頭がいっぱい!って事すか(毒)。面倒臭くなったので「昨日?まぁそこそこ忙しかったよ」と答えた。

これが出動前の話だから先が思いやられる。

萎えながら1部屋目の風呂掃除をしていたら、部屋の方から「アア〜ン」という艶かしい声が聞こえた気がした。部屋には婆さん一人だし、気のせいだろう。や、でもCさんて時々小娘みたいな声を出す事がある。

するとまた、部屋の方から「ア〜〜ン」という声が聞こえた。空耳アワーなんかじゃなくて確かに聞こえた。

Cさん「今、何か言ったかい?」

みかやん「何も言わないよ。Cさんこそ何か言ったんじゃないの?あ、テレビでエロチャンネルかかってない?リモコン拭いた時、チャンネル変わる時あるよね?」

Cさん「いや、テレビはちゃんとモニターになってるんだの」

相手は天然でんねんな人(軽く痴呆とも言う?)なので、風呂から出て様子を見に行ってみた。するとまたまた「アア〜ン」「ア〜ン」と外から聞こえてきているようだった。

部屋の窓から外を見ると、隣の風呂の窓が開いていて、声は隣の部屋の風呂から響いていた。

Cさん「何?なんだの?」

みかやん「と、隣の風呂ん中で、窓開けて致してるのさ〜」

Cさん「風呂でしてるんだの?ひゃーはっはっはっは!窓開けて?いやいや、ちょっとぉ!にゃははは!(大喜び)」

みかやん「しーっ!隣のお客さんにCさんの高笑いが聞こえちゃうよーっ!」

実況中継をするわけにもいかないので、静か〜に部屋の窓を閉めた。

Cさん「外なんかまだ寒いんだもの、なんも窓開けてする事ないべさねぇ」

みかやん「こっちも窓開けてるし、あっちで窓を開けたら、こっちから人の気配がしたから聞いて欲しかったりしてね(笑)つーか、何も風呂で・・・と思うけどね」

Cさん「やんや。だけども窓閉めてくれて良かったわ。あんなのずっと聞こえてたら仕事にならないもね。にゃははははーっ!」

ったく。昨日いかに忙しかったかという話は聞いてないのに、P君の話題と「アア〜ン」の声はしっかり聞いてるんだからね。

業務終了まであと12分という時、フロントから「○○号室をベッドメイクして欲しい」と電話がきた。後片付けもあるし、1部屋のベッドメイクをする時間は無いので最後にベッドだけ組んで帰ろうかと思っていたのに。

よりにもよって最上階のわりと手強い部屋だったけど、フロントからの指示なので急いでやっつける事にした。大急ぎでベッドを組み終えたら、フロント二宮和也似君が「帰る時間なのにすみません」と言いながら手伝いにきてくれた。

二宮和也似君に手伝って頂けるなんて、何だか恐れ多くて(だってデスクワークのイメージだもの)緊張したけど助かった。

気がつけば、2人での最高記録24部屋とタイ記録だった。
11:30-18:00 本メイク4+クイック16+ベッドのみ1

今日はDさん(20代前半・金髪&ピアス)と私だけの寂しい勤務。出勤してモニターを見ると売り部屋だらけで、お客さんの数より従業員の方が多いんじゃないか?という感じだった。二人しか居ない事だし、あまり忙しくてもキツいので丁度良かった。

どんなPCを買おうか悩んでいるDさんに、アドバイスのようなものをしながら、休憩前はまったりと本メイクをしていた。のどかな一日になると思い込んでいた。

休憩中はのんびりとテレビを見ていて、出動する少し前にテレビをモニターに切り替えて驚いた!何だか知らないけど、ほぼ満室だった。

Dさん「ええっ!何コレ?なんで急に?」

みかやん「今日別に祝祭日じゃないのに」

慌てて出動して掃除待ちの部屋へ入ると、朝のA班の人が残業して風呂掃除をしていてくれた。その人が風呂掃除を終えた部屋を私達が部屋とトイレ&洗面の掃除をして回るというパターンになった。

A班の人が帰った後は、フロント子持ち君が風呂掃除とトイレ掃除をして回ってくれた。社員さんにトイレ掃除までして頂いたりして・・・こうなるともう気持ちばかり焦って、てんてこ舞いな状態になった。

掃除をしても掃除をしても満室状態は変わらず更に焦った。Dさんと二人「なんでーっ?」とか「マジでーっ?」と叫びながら、部屋から部屋へと移動を繰り返した。

小走りで次の部屋へ行ったら、玄関が従業員のスリッパだらけで何事か?と思ったら、フロント子持ち君が風呂掃除をしていて、フロントHくんがセットをしていて、その傍らでフロントイケメン君とフロントQさんがベッドを組んでいたではないか。

Dさんと私が部屋に入ったら、狭い部屋に従業員が6人も居るという有り得ない光景だった。「勘弁してーっ!」って感じ。

これでもうDさんと私の気持ちの焦りはピークに達した。部屋の中を走れば誰かにぶつかり、他の作業をしようにも誰かが邪魔になるというとんでもない騒ぎだ。

とても、血だウン○だゲ□だなどと言っていられるような状況ではなくて、何に見舞われようと無言で黙々と作業した。

この忙しさ、慌ただしさ・・・なんか懐かしい。

ナイト班で働いていたホテルQ時代を思い出した。ホテルQの周りをグルリと空き部屋待ちの車に包囲され、フロントFちゃんに「5分で部屋上げろ!」と怒鳴られて「お前がやってみろ!」とムカついた事さえ何だか懐かしかった。

ホテルRでは、オバ男君や丸々子ちゃんが先発隊で風呂掃除をして回って、その後を体育会系ペアの7号君と私で追いかけて・・・あの系列のホテルではセットから自分らでやってたから、それはそれは大変だった。

あの頃の大変さに比べたら、今はちょっとユルいけど、あの頃より2歳年老いてる事を加味すれば丁度良いのかも。

ちょっと疲れたけど、こんな時は「疲れた」と口に出してしまった時点で負けだ(何に?)。「疲れた」と言ってしまったらヘロヘロに疲れそうなので、絶対言うもんか!と思っていたのに、目の前で若いDさんが「疲れた。疲れた」と言っていた。

はい。Dさんの負け(笑)。

結局ずっと忙しくて、最後の部屋まで子持ち君に風呂とトイレの掃除をして頂いたけど、ホテルQで鍛えられていたお陰で、無事に乗りきれた。やれやれ。

もう1隊居たらこんな事にはならなかったかも知れないけど、たまにはいいか。
11:30-17:30(-30分)本メイク1部屋+クイック11部屋+リネン

今日はDさん(20代前半・金髪&ピアス)とKさん(50代前半・チビウザ)、Eさん(50代後半・高見沢俊彦似)と私の勤務。出勤するとR氏が辞めたという話でもちきりだった。R氏本人の為にも、みんなの為にも辞めて貰って良かったと思う。

R氏にフロントの仕事を教えていたフロント渦巻き君も、R氏の逆ギレ攻撃に遭って「R氏は社員さん達で面倒を見て欲しい。ワタシの手にはおえません」と直訴したばかりの事だった。渦巻き君もホッと胸を撫で下ろした事だろう。

今日はフロントHくんが出勤していた。最近はフロントHくんを「マコちゃん」と呼んでいたので、「マコちゃんマコちゃん」と話しかけた。

Eさん「そう言えば昔”マコ”って歌が有ったよね」

みかやん「あぁ。”♪どこから来たの?マコ。ねぇマコ。何を求めて〜彷徨うのマコ”(魔法のマコちゃん)ってやつでしたっけ?(古っ!)」

Eさん「えーっ?そんな歌だっけ?違うっしょー」

みかやん「えー?”だって年頃なんですもの。わかって!”じゃないんですか?」

Eさん「何それ?”マコ、甘えてばかりでゴメンね。ミコ〜・・・”(青山和子/愛と死をみつめて)じゃなかった?」

みかやん「ふっ!(もっと古っ!・笑)」

ツボにハマり易い私に、Eさんたら何て事を・・・。昭和の名曲を哀愁たっぷりに歌ったEさんが、あたしゃ可笑しくてたまらなかった。

魔法のマコちゃんが昭和45年頃、愛と死をみつめてが昭和39年頃って事は、どっちにしろ若い人達は知る由も無いか(寒)。愛と死をみつめてをドリカムがカバーする事になったのは、Eさんは知る由も無いだろう。

やややや、私だって魔法のマコちゃんは多分再放送で見たし、愛と死をみつめては親が歌ってたのを聞いてたから多少知ってる程度。

ま、いいんだけどさ。

そんなこんなで出勤早々Eさんに笑わされたもんだから、その後Eさんが何を言っても可笑しい状態になってキツかった。

Eさん「ちょっとぉ!トイレが、なんとかグソだらけで酷いの〜!」

みかやん「なんとかグソって何ですか?」

Eさん「ほら、Dさんがゲーリーの事をなんとかグソって言うでしょ?」

みかやん「あ、ビチグソの事ですか?」

Eさん「そう!ソレ、ソレ!ビチグソーっ!」

・・・だからと言って、わざわざ「なんとかグソ」って言わなくたって。

Eさんが苦手なのは1に血2にゲ□3にウン○、私は1にゲ□2にウン○3にタン。血なら私が代わって始末したけど、ウン○だったのでEさんが渋々始末した。

この後、Eさんはことごとくビチグソ付きのトイレに当たって「今日のお客さん、ウン○たればっかり!今時の人は連れが居ても平気でウン○出来るんだもんね。私ならデート中にウン○なんか絶対出来ないわ!」と嘆いていた。

更に「一見、トイレが奇麗だったから油断したら、便座の裏がビチグソだらけだったの!女の方が犯人だったとして、この後に男がトイレに入って便座を上げたら、ゲーリーだってバレるよね。恥ずかしくないんだろうか?」

おまけに「どうしようもなくてゲーリーしたとしても私だったら、トイレ汚さなかったか全部見て、万が一汚してたら自分で奇麗にしてからトイレを出るけどね。なんぼ顔を奇麗に塗りたくってても、トイレ出た後ウン○だらけにしてるような女なら、男だってイヤだべさ!やーっ!考えられない!」と、まさにヤケクソ状態。

みかやん「犯人はみんな女なんすかね?」

Eさん「男はみんな便座を上げるから、便座の裏の事が気になるの。便座の裏まで気が回らないのは女さ」

なるほど。

以上。今日のサブタイトルは「Eさん、ウン○について熱く語る」って事で。どすか?
11:30-18:30 クイックメイク22部屋+ベッドのみ1

今日は、Kさん(50代前半・チビウザ)とP君(20代前半・元自衛官)、Cさん(60代前半・元看護師)と私の勤務。みんなが心配していた、KさんとP君が二人だけの勤務だった。

朝からCさんがソワソワしていて「P君大丈夫だべか?Kさんにウザくされて辞めるとか言わないべねぇ。どーしてるやら。P君と二人だらKさんの思うツボだもね」と呪文のように何度も繰り返していた。

みかやん「P君はしっかり者だし、優しい子だし、頭もいいから(ベタ褒め)、Kさんごとき、上手くあしらってるんじゃないの?」

Cさん「そうだといいけど。Kさんだらダテにトシくってないもの、したたかだべさ。わちはそれを心配してるんだの。あ、そうそう。わちは昨日の事(やり直し)なんか何も気にしてないから。スミマセンって一言言っておけばいいんだもの」

つーか、あなた。スミマセンの一言で済んでなかったじゃないすか。逆ギレして一日中機嫌悪かったの誰でしたっけ?・・・とは言わなかったけど、わざわざ「気にしてない」って言うところをみれば、相当気にしてたんだろう。

そうなると相手はお年寄りだし急に可哀想になる。

ずっとP君P君て呪文を繰り返してるし、P君の前でやり直しさせられたのがキツかったんだろう。そういや、CさんたらP君の前では老眼鏡をかけない。はあぁ。幾つになっても女は女ってか、骨になっても女は女ってやつね。降参ですわ。

と思いながら、風呂掃除をしようと浴室に入ったら、排水溝付近にゲーリー1滴。

みかやん「ぎゃああっ!ゲーリーだよーっ!うわぁ!こんな風呂に素足で入っちゃったよ〜。ひいぃ〜(半ばわざと大騒ぎ)」

Cさん「どれっ!何?こんなのかい?たったコレだけでしょ」

みかやん「だって、こーゆープレイをしたら1滴じゃ済まないハズでしょ?きっと、この辺りもゲーリーだらけだったのをお客さんがシャワーで流して帰ったんだよ〜」

Cさん「やんや、どれどれ。わち代わってあげる」

みかやん「さすがCさん!頼もしい!いやぁわち今日はCさんとペアで良かったわぁ。つーか、わちなんか殆どCさん専属だからさ、こんな時ホントに助かるよ〜。ありがたいわぁ(わざとオーバーに言ったけど半分は本心)」

Cさん「なんもなんも。こんなのはわちみたいな年寄りがやればいいのさ。気にすんでな〜い」

みかやん「じゃあわち、部屋やるね。マッハの早さで本メイク並みに奇麗にすっから任せといてね〜」

Cさん「わちも助かるよ〜。みかやんは仕事が早いからいっつも助けて貰ってるもの。わちも感謝してるし、わちはみかやんを先輩だと思ってるからね〜」

こんなふうに、素直な婆さんぶりを前面に出されると可愛いんだけどね。時々思い出した様に”やり直し”の愚痴をこぼすけど、根本的な機嫌は直ったようで何よりだ。やれやれ。なだめすかして上手くやってくしかないよね。

昼休みはフロントH君も一緒だった。そう言えばH君、今は柔道を習っているけど、学生時代は空手をやっていたそうだ。

みかやん「P君たら、空手の大会に出てヒーローショーのヒーローにスカウトされたんだってさ。H君もスカウトされるぐらいにならなきゃねぇ」

Hくん「ふははは。す、凄いですね」

P君の登場で、ますますH君が霞んでというかくすんで見えるってのに、Hくんたら相変わらずのらりくらりとしててさ。それでもH君が「P君と友達みたいに仲良くなりたい」って言ってたから、お膳立てして、空手や柔道って共通の話題を振ったのに・・・。

P君が懸命に「空手やってたんすか?」「どこの高校すか?」「その高校、空手の名門校すよね?」と話しかけてるのに、当のH君がのらりくらりで、話が続かない。

なんかいろいろと気を遣って疲れた。世間ではこーゆーのを「空回り」と言うんだろうか?
11:00-18:00 クイックメイク27部屋

今日は、Dさん(20代前半・金髪&ピアス)とEさん(50代後半・高見沢俊彦似)、Cさん(60代前半・元看護師)とP君(20代前半・元自衛官)と私の勤務。

先週、P君がR氏に会いたがっていたので「かくかくしかじかで、御陰様でフロントへ異動した」と伝えた。

みかやん「とんでもないオッサンだったらしいよ。自衛隊で根性を叩き直して欲しいわ。あーゆーの自衛隊に居たらどーなるの?」

P君「ボコボコっすね(笑)」

みかやん「R氏がメイクに居る間にP君にシメて欲しかったよ」

午前中はサクサク仕事が進んで、P君は「二人とも早いっすよね。ついてけないっす」なんて言ってた。ところが、一度作業室へ戻るとフロントイケメン君に「○○号室の風呂係はCさんですか?汚れが残っているので、やり直しして下さい」と言われた。

確かにCさんは風呂やり直しの常習犯だけど「Cさんですか?」って。CさんもCさんで「浴槽の黒ずみでしょ?あんな汚れは落ちないわ!あんなのをやり直しって言われても困る!」と逆ギレして、R氏をどうこう言えない状態になった。

イケメン君はタジタジになって「じゃコレ持ってって下さい」と、スーパー何とかという特別な洗剤を出してきた。で、問題の部屋へ行くと朝のA班の親分が居て、Cさんがグジャグジャモンクを言ってるもんだから「洗剤の痕が浴槽に残ってるの!普通にバスマジックリンで落ちるから!」と、Cさんを怒鳴った。

P君が私に「やり直しがあるなんて厳しいっすね」と言ったので、「やり直しされたら意味ないから、素早く奇麗にしないとなんないんだ」と答えた。今思えば、このやり取りがCさんは気に入らなかったらしい。

イケメン君も心配して様子を見にきてくれた。イケメン君に「結局、何の汚れだったんですか?」と聞かれて、「あ、あのぅ。それがその。洗剤の痕が残ってたそうです」と答えたら、イケメン君は呆れ顔で戻って行った。

もう!Cさんたら!

休憩明けのCさんは物凄く機嫌が悪くて、私に「みかやんはミス無いもね。プロだもの当たり前だよね。逆にみかやんみたいな経験者がミスしたら恥ずかしいもね」とイヤミを言い出す始末。ひでぇ。

仕方ないので、ずっとP君と話をした。

みかやん「若い女の子が沢山いると思って、ココにバイトに来たんでしょ?」

P君「はい(笑)」

みかやん「オバばっかりでゴメンねぇ(笑)」

P君「逆に働きやすくて良かったっすよ〜」

と言ってニコニコニコニコ笑ってるP君ってホントに可愛い。こんな日はP君の笑顔を見るとホッとする。

夕方、P君が軽く挙動不審なのが気になって、素知らぬフリをしながら様子を見ていたらば、P君たらCさんに気付かれないようにコッソリとCさんの仕事の後をチェックしていた(ついでに私のも)。

オバチャン達がやり直しをされたら可哀想と思って、P君なりに気を回してくれたんだろう。なんていい子なんだーっ!子供なのになんてしっかり者なんだーっ!私はモーレツに感動した。

みかやん「P君!あの…学校へ通ってる間はココに居てね。辞めないでね」

P君「はい!頑張ります!」

またニコニコニコニコしてるP君を見ていて、いい子過ぎて早死にするんじゃないか?と心配になった。

午前中、Cさんは「今日も3人で疲れるから、帰りはコーラだね」なんて言ってたのに、いざ帰りになったら「わち疲れたから帰るわ。アンタ達ゆっくりタバコでも飲んで帰りなさい」って、とっとと帰ってしまった。

仕方ないので、仕事の後ゆっくりとP君といろんな話をして、大通りまで一緒に帰った。

「自分、いろんなバイトしたんすよ。ヒーローショーのヒーローのバイトしました。アレはとにかくオーバーアクションすればいいんすよ」と言って、身振り手振りしてる姿が何とも可愛らしかった。

P君「ショッカーみたいな悪役もやったんすよ。全身タイツで」

みかやん「モジモジ君みたいな奴?アレは友達に”ショーに出るから見に来て”とは言えないよね」

P君「言えないっすね(笑)」

P君がいちいちニコニコニコニコしてくれるもんだから、私はその度にクラクラする。若い娘を目の前にしたオヤジと完全に同じだ。私のオヤジ化に拍車がかかる。
11:30-17:00(-1時間)本メイク4+クイック1+リネン折り

今日は、Cさん(60代前半・元看護師)とKさん(50代前半・チビウザ)、Eさん(50代後半・高見沢俊彦似)と私の勤務。出勤してモニターを見ると、お客さんの数が少なくて、一同愕然とした。

「給料日前日だもんね。何時まで居られるだろ?」「最悪、4時ぐらいで帰る事になるかも」などと言いながら出動した。

それよりも何よりも今日はR氏が出勤しているので、勤務の組み合わせが「クジ引き」と聞いて、更に愕然とした。R氏とペアのクジを引いたらどーしよ?だったら2時ぐらいで早帰りでもいい!と思っていた。

すると、なんと!R氏は今日からフロント研修になったので、一同胸を撫で下ろした。

どうやらR氏が自らフロントを希望したらしい。私は昨日「R氏自らフロント希望してくれないでしょうか?」とか「私あたりは悪運が強いのでR氏とは一度も組まないで済む気がします」と言っていたら、そのとおりになった。私ったら凄い。

Eさんは満面の笑みをたたえながら、出動前のR氏に「(フロント補助係は)一人でする仕事だもの、R氏に合ってるんじゃない?」と声をかけた。さすがEさん、一言に重みが有る。

部屋に入るとEさんは風呂掃除をしながら、私は洗面掃除をしながら話をした。

Eさん「巧い具合に厄介払いで来て良かったよね。私達が追い出したワケじゃないもんね。やっぱりベッドメイク係の男の人はP君みたいな若い子か、せいぜい40代までだよね。トシとりすぎてると頑固でダメだわ」

みかやん「プライド捨てて一からスタートと思ってくれるような謙虚なオッサンならいいんですけどね。もしくはC班の男性ベッドメイク係みたいに明るくて気さくな人ならいいんですけど」

Eさん「C班の男性もいい人だけど、うちのP君は大当たりだよね。仕事早いし、黙々と働いてくれるし」

みかやん「何年かに一人ぐらいの逸材ですよね。いつもニコニコしてるし、手がかからなくて・・・」

Eさん「うわーーーっ!」

みかやん「えーーーっ?」

Eさんが排水溝の中を指差すので見てみたら、使用済みスキン(白子入り)が、排水溝の中にベロンと有った。

Eさん「こんなのベッドで外してゴミ箱に入れればいいのに。ハメたままベッドからこんな所まで歩いて来る姿ってマヌケじゃないの?全くもう!何でこんな所に・・・。あれ?何の話、してたんだっけ?」

午後からは、Eさんと私は壁紙を取り替えたり模様替えをした部屋の大掃除をした。見慣れたと言うより見飽きた部屋がセンス良く生まれ変わって、何だか晴れがましいような気持ちになった。

みかやん「時々お客さんが勝手に部屋の模様替えしてる事ありますよね?」

Eさん「有るよね。ベッドまでテーブル運んでたりね。重たくて戻すの大変だよね」

みかやん「カラオケ店で働いてた時も、勝手に模様替えしてるお客さんが居たんですよ。わざと入口にソファーの背を向けるように置いて…。外から見えないようにソファーの上で、はしたない事をしてたんでしょうねぇ」

Eさん「だったらココへ来ればいいのにね。カラオケ屋さんじゃ大した事も出来ないでしょうに」

みかやん「大した事って(笑)。カラオケ屋さんをラブホ代わりに使われちゃ困りますよね」

Eさん「そんな人達が居るから、うちらは今日も早帰りなのよねぇ。商売あがったりだわ」

みかやん「駅前で割引券配りでもしますか?」

Eさん「あはは!みんなで配るかい?”ホテル○で〜す。お願いしま〜す”って。それこそカラオケ屋さんだよね」

5時に会社を出たら、外はまだかなり明るかった。少しずつ日が長くなってきた。早く春になって雪が無くなるといいなぁ。
11:30-18:00 クイックメイク20部屋+ベッドのみ1

今日は、Dさん(20代前半・金髪&ピアス)とEさん(50代後半・高見沢俊彦似)、Cさん(60代前半・元看護師)と私の勤務。R氏が休みなので、出動前も昼休みもR氏の話でもちきりだった。

R氏の一番の被害者Dさんの話によると、風呂の本メイクを教えてR氏にやって貰っていたら「手伝わないんですかっ!」とR氏が不服そうだったので「今、教えた所をやって貰わないと覚えられないでしょ」と答えたら、「じゃあボケッと見てるんですか」とキレられたそうだ。

Dさん「もうね、怒りのあまり手がプルプルしたよ」

みかやん「うわ〜。私だったら”もいっぺん言ってみやがれ!ゴラぁ”って言ってしまいそう。よく我慢したね」

R氏に風呂の本メイクを一人でやって貰ったら1時間半もかかったので、Cさんが何気に「慣れたら40分ぐらいでやるんだよ」と言ったら、R氏は「僕だって一生懸命やってるんですよ!負けず嫌いですから!やる時はやるんです!」と、また逆ギレしたそうだ。

みかやん「負けず嫌いなら、誰より早く仕事覚えてみろって言いたいよね」

Cさん「わちもカチンときて”慣れたら”って言ったっしょ!って言ってしまったよ」

みかやん「そーだよ。怯まないでガンガン言えばいいのさ」

Dさん「けどね。ああ言えばこう言うで、喋りたくなくなるんだよ」

みかやん「仕事も出来ないのに口ばっかり達者で最悪だよね。聞いただけでムカつく〜」

Dさん&Cさん「ホントにムカつくんだってば!」

おまけに、R氏を廊下掃除に連れてって、掃除機と延長コードを渡したら、掃除機本体からコードを引き出さずに、いきなり延長コードの凸側を掃除機のケツに刺そうとしていて、Dさんは絶句してしまったそうだ。

みかやん「掃除機の使い方も知らないなら、ベッドメイク以前の問題でしょ」

Dさん「あれ多分、掃除機使った事ないんだと思う」

Cさん「有り得ないべしゃ」

黙って話を聞いていたEさんが、遂に口を開いた。

Eさん「もうイヤ!明日R氏と組みたくない!みかやんに任せる!」

みかやん「要りませんよ〜。順番から言ってEさんとR氏のペアになるに決まってるじゃないですか」

Eさん「みんなの為にも本人の為にも辞めてくれないべかねぇ」

みかやん「R氏自らフロント希望してくれないでしょうかねぇ」

Cさん「フロントでも余すべさ。あんなの」

Dさん「あんなのホントに要らないわ」

さすがEさん!言いにくい事をハッキリと言ってくれる。

これでもまだ話し足りなかったのか、部屋で二人になってもCさんは「あれ(R氏)だらどーもなんないわ。しゃいあく(最悪)!ああで、こうで・・・」と、ご丁寧に同じ話を何度も何度もリピートしてくれた。

ところが、こんな時でも陽気に笑っているのがCさんだ。軽くラテン系かも知れない。

Cさん「ところで、カメゴハンって食べた事ある?」

みかやん「はーっ?亀ご飯?無い無い。食べた事ないよ〜」

Cさん「あれ?カメゴハンでなかった?カマゴハンだったかい?」

みかやん「も、もしかして…釜飯の事?」

Cさん「それそれ!釜飯って言うのかい。ひゃははは!わちだらヤだねぇ」

Cさんは豪快に笑っていたけど、私はご飯と一緒に炊きあがったミドリガメを想像して寒〜くなった。

寒いままベッドが2つ有る4P部屋へ行ったら、「ちょっと!スリッパ3つ使ってるんだの!男2人と女1人だったんだべか?女2人と男1人だったんだべか?でもベッドは1つしか使ってないんだの。うしししし」とCさんはまた大はしゃぎしていた。

みかやん「私的には男3人がいいな。男3人が1つのベッドでね・・・」

Cさん「わち今、背筋がゾクッとしたわ。みかやんだら意外と悪趣味だもね」

みかやん「いやいや、さっきのカメゴハンの方がよっぽどゾクッとするわ」

Cさん「だけども、男3人って言われたら、わちだらわちと同い年ぐらいの爺さん3人を想像してしまうもね」

みかやん「うわっ!それはゾクッとするわ。寒いね〜」

お陰で帰りの地下鉄の中では爺さんを直視出来なかった。
11:30-17:00(-1時間)クイックメイク17部屋

今日はEさん(50代後半・高見沢俊彦似)と新人R氏(50代前半・へんくつ)、Kさん(50代前半・チビウザ)と私の勤務。16〜17日の私が二連休だった間に、我が班にとんでもないオッサンが入ってきたという噂だったが、今日初めて会った。

50代前半の男性って事だったので「Cさん!遂に白馬に乗った爺さんの登場かも!」と冷やかしたら、Cさんは憮然として「わちの好みのタイプでない!」と言っていたし、Kさんなんかは「好みとかそれ以前の問題なの!生理的に受け付けないタイプって言うの?気持ち悪くて」と言っていた。

で、会ったら「あぁ。なるほどね」って感じ。いや、だけど男は顔じゃない!真面目に働いてくれりゃいいじゃないかっ!と思っていた。

ところがKさんの話だと、DさんとKさんがR氏に風呂係を教えたら、R氏に「じゃあ、やってみてくれ!」と言われて、DさんとKさんで1回ずつ風呂係をやったら、R氏は「あ、ちゃんと15分以内で出来てるんだ」と、呟いていたそうだ。

Kさんは「”やってみてくれ!”なんて、こっちに指図する新人なんか居ないよ。風呂係の順番や様子を見たいんだと思って手本を見せたら、順番じゃなくて時間を見てたんだよ!そんな人、見た事ない!」と言って、思い出しムカつき状態だった。

Kさんの思い出しムカつきはまだ続いて「風呂に毛が落ちてたから注意したら”目が悪いんだ”って何か自慢げで”あと何日でメガネが出来てくる”とか言ってさ。分かりましたとかスミマセンって言葉がいっさい無くて、言い訳ってか口答えばっかり」と言って半日ぐらい怒ってた。

Kさんはベッドを組みながらずっと怒ってて、最後にベッドの上に帯布を乗せようとした時に、私が帯布の異変に気がついた。

みかやん「うわぁ!ちょっと待ったーっ!」

Kさん「えーっ!何?何?えーっ!怖い!何?どーしたの?」

Kさんは大騒ぎしながら、長い帯布の端から端まで見て、裏側を見たとたん帯布を放り出した。帯布には直径10センチぐらいの大きな茶色いシミが付いていた。

Kさん「カッ、カッ、カッ、カレーだよね?ね?ね?」

みかやん「匂いを嗅いでみたら?」

Kさん「いやいやいやいや。そんなそんな。カレー!絶対カレーだよーっ!」

パッと見、ゲーリーっぽいけど、Kさんがカレーと言うならカレーなんだろう。お互い、そう信じる事にした。

動揺しつつ次の部屋へ行ったら、ベッドが組んであった。朝のA班がベッドを組んで帰ってくれたんだろう?と思ったが、あまりにもヘタなベッド組みになっていた。恐る恐る布団を剥がしてみたら、ベッドの左側だけ枕を使った痕跡とシーツの乱れがあった。

「え?何で片側だけ?」と思いながら辺りを見回したら、この部屋はセット(ベッドメイク前の準備)がされてないようだった。仕方ないので、自分らでセット道具を持ってきて、ベッドを剥がしてセットする事にした。

すると、さっきまで怒ったり動揺したりしていたKさんが、今度は大はしゃぎだ。

「これさ、一人で寝ながら待ってたけど、連れが来なくて一人寝して帰ったって事?最初から一人寝の予定ならベッドの真ん中に寝るよね。女なんだろうか?男なんだろうか?」と言いながら、Kさんはウロウロと風呂や洗面を見に行った。

Kさんてば目を輝かせて「フェイスソープ使ってるから女だと思ったけど、ブラシ使ってないって事は男だよね。女だったら髪とかして帰るよね。あ、トイレットペーパーが三角に折ったままだから、やっぱり男だよ」と言っていた。

推理はいいから、セット手伝ってくれや。

ま、みんな推理はするけどさ。お客さんが残した僅かな痕跡から様々な想像をするのは楽しい事なんだけど、一人でやらないでよね!って感じ(笑)。

一日、R氏と組んだEさんは「疲れた。R氏と二人って辛い。てかだんだん腹立ってきた」と、こぼしていた。何だか先が思いやられる。
11:00-18:00 クイックメイク27部屋+リネン折り

今日はEさん(50代後半・高見沢俊彦似)とKさん(50代前半・チビウザ)、Cさん(60代前半・元看護師)とP君(20代前半・元自衛官)と私の勤務。

P君はもはや普通に仕事が出来るので三人でサクサク進んで、休憩前までに16部屋の掃除をした。休憩明けもこのペースで仕事をしていたら32部屋の掃除をする事になり、三人での最高記録30部屋の記録を更新してしまう勢いだ。

なのにP君には「スミマセン。自分、今日、(仕事が)遅いっすよね」と謝られた。聞けば、今朝の8時まで飲んでいたそうだ。

Cさん「なんも気にすんでな〜い。若い時なんかしょんなもんだぁ」

みかやん「そーだよ。私も若い頃は4日ぐらい寝ないで遊んでたよ。今、遊ばなかったらいつ遊ぶのさ?って話だよ」

P君「すみません」

P君たら若いのに、おカタいと言うか真面目と言うか、チャラチャラしたところが1つも無い。

みかやん「そう言えば、辞めたBさんが”P君が風呂でウン○に見舞われてて、可哀想だから代わりに取ってあげた”とか言ってたけど、ホントなの?」

P君「いえ、自分が拾いました。もう2回もウン○に当たったんですよ。2回ともダスターを丸めて拾いました」

Cさん「Bさんだら、そんな事までホラ吹いてたのかい。Bさんの言う事は全部ホラだもんね」

みかやん「つーか。P君たらまだ入って間もないのに、2回もウン○に当たるって凄くない?Cさんが居る時は、無理しないで声かけてね。すぐ代わってくれるから」

Cさん「わち慣れてるから言ってくれれば代わりに始末するからね。みかやんなんかウン○やゲ□なんか見たら、大騒ぎだもの」

面目ない。

休憩明けは、酒が抜けたのかP君たら息を吹き返したように元気になって、仕事が早いのなんの。P君は自分の仕事をしてからCさんの仕事を手伝っていた。

おまけに私もP君に手伝われてしまった。まだまだ若い者には負けないわよ!と思っていたけど、20代前半の男の子に本気出されたら敵わないよ。つーか、P君て自衛隊の精鋭部隊の人だったんだよ。そりゃ敵わないよね。

仕事が終わってから、三人でコーラを飲みながら一服した。P君はニコニコニコニコしながら自衛隊の話をしてくれた。

30kgの荷物を背負って50kmの道のりを13時間かけて歩く訓練や、動いているヘリコプターから飛び降りる訓練などをして、暇さえあれば何キロでも走っていたそうだ。泣きながら逃げ帰る人も居たって話。

そりゃ敵わない。敵うワケがない。私もココでP君と「精鋭部隊」と言われるよう頑張らなければ!

三人でテクテク歩いて、地下鉄駅へ向かった。途中、Cさんが帰ってP君と二人で地下鉄に乗った。

二人になったら、またP君がニコニコニコニコと自衛隊の話をしてくれて、今度は自衛隊の頃の写メを見せてくれた。今はフワフワの茶髪だけど、自衛隊の頃は黒髪の坊主頭で、今と全く雰囲気が違っていて、しかもわざとヤンチャな表情をしていた。

へえぇ。P君てこんな顔するんだぁ。ホントはもっと明るくてやんちゃな若者なんだろうなぁ・・・ホントに自衛隊が好きだったんだぁ・・・と思ってたら、P君がまた私の目の前にケータイを差し出した。

P君「これ、自分の戦車っす!」

みかやん「ふっ(可愛い〜!・笑)」

物凄く嬉しそうに一段とニコニコニコニコしながら戦車の写メを見せてくれた。目を輝かせて戦車について語るP君をずっと見ていたかったけど、無情にも乗り換え駅に着いてしまった。

「お疲れ様でした」と笑顔で手を振るP君の姿を見送りながら、あたしゃココでの精鋭部隊を目指して頑張るわよ!と心に誓った。ま、そんな気合いはどうせ三日坊主だけど(笑)
11:30-18:30 クイックメイク23部屋+廊下掃除

今日はEさん(50代後半・高見沢俊彦似)とP君(20代前半・元自衛官)、Cさん(60代前半・元看護師)と私の勤務。

最近、知らぬ間にコスプレの種類が増えていた。

ココのラブホでは、フロント補助係が部屋から使用済みのコスプレ衣装を回収してエレベーターに乗せ、フロント社員がエレベーターから回収したコスプレ衣装を洗濯したりアイロンがけしたりしているようだ。階を移動するのにエレベーターに乗ると、コスプレ衣装にお目にかかる。

今日は、エレベーターの片隅にスクール水着が有った。

Cさん「やんやちょっと!これ、水着でないの?ええーっ!」

みかやん「あ、そうだね。意外と人気有るよね。コレさ、胸んとこにパットが付いてないからいいんでしょ?こう、乳首が・・・」

Cさん「こーゆー所に来て、わざわざ水着で風呂に入って忘れてったのかい」

みかやん「いやいやまさか。コスプレっしょ」

Cさん「その、コシュピレってなんだのさ?忘れ物でないの?」

みかやん「よく作業室にセーラー服とか看護師さんの制服とか干してあるっしょ。アレの仲間さ」

Cさん「水着着たからってどーだのさ?何も着ない方がいいべさ」

みかやん「や、どーだの?って聞かれても困るんだけどさ。だから、こう乳首が・・・」

Cさん「へえぇ。いろんな人いるもんだもねぇ。だけどもわちだら、考えられないもね」

人の話、聞いてない。

ったく。乳首乳首って何回も言わせないでよね。それに誰もCさんに「スクール水着を着てくれ!」とは言わないから。多分。

Cさん「あの、ごしじん様の服も意味分かんないもね。どーだってゆーのさ?」

みかやん「・・・流行らしいよ」

ごしじん様=ご主人様=メイド服の事だ。メイド服が作業室に干してあるのを見て、みんなが「ご主人様!」と言うからCさんも一緒になって「ごしじん様」と言っているが意味は分かっていない。

そもそも、ラブホで働いてる人に「コシュピレってなんだのさ?」と聞かれるとは思ってもいなかった。

みかやん「き、着てみる?ごしじん様の服」

Cさん「わちなんかが着たら、チンドン屋だべさ。まーっさか。ひゃーはははは。頭、おかしくなったと思われるべさ。ひゃははは(一人で大ウケ)」

冗談に決まってんじゃん。つーか、チンドン屋さんに失礼すよ。アレはエンターテイメントなんすから。

昼休みは、私達の噛み合ない話(噛み合ないのはもちろんCさん)をP君がニコニコニコニコしながら聞いていて、何とも可愛らしい。P君はキツいと思うけど、こーゆーオバ連の中にはP君みたいな子が居てくれないと救われない。オバばっかりだと、またドロドロすっからね。

例によってススキノの情報誌の某オカマバーのページを見ていたら、P君が「自分の友達が3月から、この店で働くんです!自衛官の頃の同僚っす!」とキビッと言った。

オバ連に「そのお友達って奇麗な子?」とか「お店に行くのかい?」とか「同伴とかアフターとか有ったら付き合うの?」だ「狙われてないの?」と質問ぜめに遭うが、それでもP君はニコニコニコニコしながら、丁寧に質問に答えていた。

辞めたBさんの後がまも、P君みたいに爽やかで、あんまりお喋りじゃなくて、ニコニコニコニコしてる子だといいんだけどね。なんか「オッサンが面接を受けてた」って噂だからね。
700000アクセスは、すももさん(http://diarynote.jp/d/38232/)が踏んで下さいました。

後日、ささやかな記念品を送らせて頂きます。

以前、思いがけないサイトでココが紹介されていました↓。

http://blognavi.info/news/03/2005/07/post_544.html

この後の3日間でカウンターが10000も回って驚きました。70万アクセスに最も貢献して下さった方と思います。

皆様、今後はアクセス数に内容が伴うよう精進していきますので、今後も宜しくお願いします。
11:30-18:00 クイックメイク21部屋+ベッドのみ1部屋

今日は、Dさん(20代前半・金髪&ピアス)とCさん(60代前半・元看護師)と私の三人勤務だと思っていたら、先日面接を受けていた女性が新人フロントとして入り、ベッドメイク研修という事で、その新人フロント女性Qさん(30代半ば・Lさんタイプ)とDさんが組む事になった。

私は最近ずっとCさんとペアで、Dさんには「みかやんはCさん専属の介護要員なんだよ」と笑われた。そ、そんなぁ・・・。笑えないよー。御陰様でかなり慣れたけど、Cさんと組むのがちょっとキツい時が有るんだよね。

Cさんはかなり目が悪いのに、入室時間を見る時に100均の老眼鏡をかけるだけで、殆どろくに見えてないまま掃除してるから、鏡が汚れていたり床に毛が落ちていたりする。ペアを組んだ者のフォローが大変だから、この仕事を続けるなら遠近両用メガネを買ってほしいと本気で思う。

Cさんが掃除した後、鏡をチェックしたり、毛をチェックしたり、そーゆー意味での介護が結構キツいかも。

昼休み、Dさんがグッタリして戻って来た。「Qさんて辞めたLさんによく似てるわ。初日からタメグチで、もう何年も居る人みたいに喋っててさ」って、こぼしてた。うちの班ではDさんが一番先輩なので、Dさんが敬語を使ってるのは聞いた事がなかったけど、今日はDさんがQさんに敬語で話してて、どっちが先輩か分からなかった。

休憩明けはCさんが風呂係でスタートして、ローションマットが有る風呂に当たった。

Cさんて表現がみんなと違っていて、水滴でベチャベチャの風呂を「ベタベタ」とか、ワックスをかけてピカピカの浴槽を「テッカテカ」と言う。

今日は・・・。

「やんや、風呂のマット使っててさ。”ネリネリ”だのさ。使って貰う為にマット置いてあるんだけども、あんまりネリネリだらちょっとねぇ」だってさ。

風呂のマットを使っててローションまみれだったら、普通は「ネロネロ」って言うと思うんだけど。

風呂掃除を終えたCさんは、トイレ掃除を始めた。Cさんは、エプロンのポケットを探って「あれ?あぁわち今日もう全部使ってしまったんだ」と、ハッキリと独り言を言った後、「みかやん!トイレのマット持ってないかい?」と聞いてきた。

みかやん「え?トイレのマットって何?」

Cさん「いや、マットでなくてアレさアレ。パット?いや、アンネさ!」

みかやん「マットって言ったよね」

Cさん「やんや、風呂でパット洗ったばっかりだべさ。間違ったよ」

みかやん「風呂で洗ったのはマットでないの?」

Cさん「え?わち、なんて言ったっけ?」

笑えないって。いつもこんな調子だ。脱力しながらポケットからナプキンを出して、Cさんに渡した。私は介護の仕事に向いてないようだ。

帰る頃には、Dさんも私もグッタリしていた。それでもQさんは執拗にDさんに話しかけていた。

Qさん「そしたら私、明日、噂の人に会えるの?」

Dさん「会えますよ。明日その人、出番なんで」

みかやん「噂の人ってもしかしてKさんの事ですか?」

Qさん「そう!Kさん!さっきDさんから聞いたの」

Dさん「つきまとわれるし、質問責めに遭うよって」

Qさん「そんなにしつこい人なら、明日はプロフィール書いてきて、最初にその人に渡そうかな?あはははは!」

や、笑えないから。なんだかなぁな人だ。Lさんの上を行くかも。ま、Qさんはフロント係だからいいんだけどさ。我がB班にはまともな新人が入ってきますように・・・。
今日はDさん(20代前半・金髪&ピアス)とEさん(50代後半・高見沢俊彦似)と私の三人勤務。過去に三人での最高記録30部屋を達成した時のメンツなので、お互いに牽制し合った。

Eさん「ゆっくりやろうね。お母さん、娘達についてけないから」

みかやん「はい。私もゆっくり婆さん(2月5日の名残)で行きますから」

Dさん「うん。私もゆっくり婆さんで」

そう言って三人で微笑み合ったけど、ゆっくりバージョンなワケがない。結局はバタバタした。やっぱり三人勤務は忙しい。

昼休み、作業室でフロント子持ち君が30代女性と面接をしていた。我がB班に入るかも知れないので、三人でしっかり聞き耳を立てた。すると子持ち君が「ベッドメイクも出来るフロントを募集していますので、一般のフロントとは違います」と言う台詞が聞こえて、一同ガッカリ。

ま、面接でも物怖じせずと言うか、それを通り越してちょっとオバ的なあつかましさを感じる人だったので、我がB班に来られても・・・という感じ。

休憩明けはクイックメイクで目の回る忙しさ。ゆっくり婆さんなんかどこに居るの?って感じ。負けないけど。

それでも油断は禁物だ。洗う食器が山積みになっていれば怯むし、風呂が垢だらけだったら焦るし、アメニティを根こそぎ持ち帰られていれば慌てる。

だらしないお客さんが使った部屋に当たったら、部屋中とことんだらしない状態になっているので「良いお客さんが使った部屋に当たりますように」と祈るような気持ちだ。

私の祈りが届いたのか、今日は荒らされていなくて掃除がラクな部屋ばかりだった。そう言えば今日はバレンタインデーとはいえ平日で、荒らされていてとんでもない部屋は土日祝日に多い。

ちなみに今日はうちのラブホで、お客様にささやかなプレゼントを用意していた。ささやかなモノながら、お客さん達にはお持ち帰り頂いたようで何よりだ。ソレよりも何よりも、バレンタインデーが平日で何よりだった。

部屋は奇麗だし、そんなに忙しくないし「楽勝じゃん!」とすっかり油断しきっていた夕方、風呂係だった私は鼻歌混じりで浴室へ入り浴槽を洗おうと覗き込んだら、浴槽の底が真っ赤だった。

みかやん「えええーっ!」

Dさん「どーしたの?」

みかやん「浴槽の底が血かなぁ?血だらけっぽいです」

Eさん「うわーっ!私、見ないよ(血恐怖症)」

取り敢えず報告(義務は無い)したので、血らしきモノにシャワーで水をかけたが、血らしきモノはガンとして底に有った。シャワーで流れないので仕方なくスポンジで擦ってみることにした。

得体の知れないモノが付着した浴槽に裸足で入るのは毎度気が引けるが、あたしゃ常に急いでいるので、ダーッと浴槽に入ってガーッと擦った。あら?擦っても汚れが落ちないわ、あれれ落ちにくい。

うわっ、コレって・・・と思ったところへ、ベッドを組み終えたDさんが様子を見に来てくれた。

みかやん「血だと思ったら、血色のロウソクのロウでした」

Dさん「うわーっ!なんでこんな底に、こんな大量に。無理しなくていいよ。落ちなかったらフロントに連絡すればいいから」

ロウは一滴二滴じゃなくて、広範囲に滴って固まっていたので、懸命に擦るも力及ばず。Dさんと私のやり取りを聞いていたEさんが、近くの部屋で作業をしていたフロントH君を呼んできてくれた。

あとの事はH君に任せて、私達三人は部屋を出た。

何もバレンタインにロウソクプレイをしなくたっていいんじゃないの?と思うけど、当人達にしたらバレンタインだからこそロウソク!と思ったかも知れないよね。ま、よく分かりませんケド。

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