ラブホ551日目:姫はじめ
11:00-18:00 点検13+セット+ダスター上げ+カラオケ新譜入れ+リネン折り他

今日は、Sさん(20代前半・初バイト)とUさん(30代後半・悪霊憑き)の二人勤務。私がフロントだった。

客数は少ないものの、セットに入るとクリスマス時のようなゴミだらけの部屋ばかりで正月早々萎え気味になった。クリスマスはケーキ&ケンタッキーのゴミだったが、今回は寿司類&酒瓶のゴミの山だった。

とある部屋にワンカップ梅酒の空き瓶が4本あったが、贅沢にも梅が2つずつ入っている梅酒だというのに、梅だけを残して綺麗に飲み干されていたではないか。この梅が美味いのに何て勿体ないことを!

猛然と怒りそうになったが、テーブルの下に手付かずの梅酒一瓶が有るのを見つけて、とたんに「お客さん!ありがとう」とゴキゲンになって、有り難く梅酒を戴いた(内緒ね)。

昼休みは、元旦から出勤の私達の為に、支配人殿が冷凍庫から出したジョッキに生ビールを注いで下さり、つまみ各種とみかんの差し入れを用意して下さり、三人で有り難くご馳走になった。なんとものどかで幸せな昼休みだった。

朝のAメイクさんが12時、Sさん&Uさんが14時で早帰りになり、朝の超ベテランフロント女史と私の二人になった。メイクさんが全員帰ったので15時には点検する部屋も無くなり、超ベテランフロント女史と談笑しながらリネン折りをした。

私がココに入った時の諸先輩方が何を思ってか、この超ベテランフロント女史をボロクソに悪く言っていたものだから、私もわりと最近まで残忍で凶悪な人かと思っていたが、とんでもない。とても気さくで、仕事が出来て、尊敬出来る大先輩だ。

話していてとても楽しかったのに、16時で超ベテランフロント女史にもお帰りになり、残ったのは私一人。トボトボとセットを始めた。

ベッドの周りがティッシュだらけの部屋に当たったり、コスプレ回収に行けば警察官&ナースの衣装だったり。

誰かに「ベッド周りがティッシュだらけで、それがヌメヌメと光ってたり、うす黄色くなってたりでキモかったわ〜。姫はじめだからってはしゃぎ過ぎだよね。そのテのティッシュはゴミ箱に捨ててほしいよ」とか。

「警察官とナースの衣装でコスプレって、どんなシナリオになるんだろね?警察官にはセーラー服の方がピンとくるよね」と言いたいのに、誰も居なくて虚しい。

広い館内を歩いている従業員は私だけで、フロントに支配人殿が居るだけって、あまりに寂しくないかい?おまけに私が帰る頃は、お客様も10組しか居なかった。

元旦に出勤ってことで特別手当が付くのに暇で、物凄く得した気分だった。
11:00-18:00 点検20+セット+ルームサービス+メイク手伝い他

今日は、Eさん(60代前半・高見沢俊彦似)と中国さん(20代前半・福建省出身)が早番、Sさん(20代前半・初バイト)とUさん(30代後半・悪霊憑き)と#さん(60代前半・元美容師)が遅番の勤務。社交君(20代半ば・サンタマリア似)と私がフロントだった。

昨年の12月29日は、昼間だけで約4回転という恐ろしい数字を叩きだした日だということで、我が班も総動員で一丸となって乗り切らねば!という時に、遅番で出勤するハズだった%さん(50代後半・テレアポ)が退職した。

先週、%さんに鬼軍曹#さんのことをカミングアウトされて、胸を痛めていただけにショックだった。

もっと%さんが安心するような言葉をかけてあげられれば良かったか?とか、もっと言えば辞めた$君に「あのババア(#さん)何とかして下さい!」と言われた時に何とかしていれば、こんなことにはならなかったのか?でもどうやって?と考え込んでしまった。力不足で%さんに申し訳ない。

思ったほど忙しくもなく、"#さんて後輩に対しては粗暴だけど極悪人でもないのよね…どうしたもんだろう?"と考えている間に、朝のA班の皆さんが早帰りになり、そのとたん急にお客様の出入りが激しくなった。動揺している暇もなく満室になり、メイク手伝いに追われた。

売り部屋が無い時は、メイク係と一緒に部屋に入ってセットをして、ベッドメイクを手伝いつつ作業の終わった所から点検をして、売り部屋にする。

EさんとCさんがベッドを組んでいる間に私が洗面係を終わらせ、トイレ係も済ませて点検もした後でEさんの部屋係を手伝い、部屋の点検を終えて最後にCさんの風呂係を手伝いつつ点検もして、三人で部屋を出る…というパターンになる。

一人で物凄く忙しい思いをするが、私はこのパターンが好きだ。「みかやんだら何するったって早くて早くて、こーんびーた(コンピューター)だもね」とCさんも褒めてくれるので、私も必要以上に頑張ってしまう。

血まみれのトイレやウン○の飛び散りもなんのその。勢いで風呂係もこなした。

ようやく昼休みになって作業室へ降りると、%さんが退職の挨拶に来ていた。%さんは、Eさんと私に「お二人にはとても親切にご指導頂いたのにスミマセン」と言ってから#さんをチラ見した。Eさんも私もギクリとしたが、当の#さんは私にゃ関係ない…みたいな顔で知らんぷりだ。

多少なりとも後ろめたさのようなものが有るのか、全く自覚が無いのか…。

昼休み明けは一段と忙しくなったが、社交君が抜群の運動神経でバシバシと仕事をこなしてくれたので大助かりだった。社交君は時々ウッカリ君だが、根本的に頭は良い人なので、忙しい時も判断を誤らない。

私は今この作業をしてるから、こんな時は社交君があの作業をしてくれたら助かるんだけど…と思っていると、社交君はちゃんと私が思ったように動いてくれている。X君亡き後の短い期間で、社交君が立派に成長してくれて本当に有り難い。

そういうふうに動くように教え込んだのは私だけど、クッソ忙しい時に間違いなく実践してくれたのが嬉しくて有り難くて仕方なかった。

こうして年内最後の仕事をフロント係で終えた。帰りに近所の味噌ラーメン専門店へ寄って、社交君と労をねぎらい合った。来年も頑張るぞ。
11:00-18:00 点検20+セット+セットバッグ上げ+コスプレ回収他

今日は、Cさん(60代前半・元看護師)と中国さん(20代前半・福建省出身)、Sさん(20代前半・初バイト)とUさん(30代後半・悪霊憑き)、#さん(60代前半・元美容師)と女将さん(20代後半・寿司屋)の勤務。社交君(20代半ば・サンタマリア似)と私がフロントだった。

社交君と出動しようと業務用エレベーターを待っていたがなかなか来ないので、客用エレベーターへ向かおうとしたら、客用エレベーターから20代女性が降りてきた。慌てていったん隠れて様子を見ていたら、同じエレベーターから50代の女性が降りてきた。

社交君「親子?じゃないよね?」

みかやん「うん。違うと思う。母親と娘でこんな所へは来ないだろさ」

社交君「ってことは…?えーっ?マジで?つか、同じエレベーターに乗ってきて若干時間差で降りたってバレバレじゃん!」

みかやん「なんか後ろめたいんじゃないの?いっそ手を繋ぐなり腕を組むなりしてラブラブで降りてきて貰った方が潔いよね」

社交君「いやぁどうだろ?どっちにしても怯むのは一緒だよね」

社交君は親子ほどトシの離れたビアンらしき二人に相当怯んでいた。

昨日ほどではないにしろ、今日も暇気味でA班の皆さんが早帰りになり、用事があるということで女将さんが早退したので、ベッドメイク部隊は一気に5隊から2隊になった。

女将さんが早退したのと同時に、Sさんがフロントになってくれたので、フロント係としてはかなりラクになるハズだったのに、こんな時に限ってセットに入ると手強い部屋にばかり当たって時間がかかった。

ベッドを剥がせば、オネショマットまで血だらけで、換えのオネショマットを取りに走ったり、露天風呂を覗いたらまた浴槽の底にバスタオルが敷かれていたり…岩風呂風だからゴツゴツするんだろうけど、浴槽から水浸しになったバスタオルを引き上げる時は、網を引く漁師さんになった気分で重いのなんの。

漁師さんといえば…辞めたX君は再来年、大学を卒業したら実家に帰って漁師さんになるんだった。X君、今頃は実家でのんびりしてるのかなぁ?

私がトド山なんかに怯まずにX君と普通に仲良くしてたら、ワケも分からないまま突然姿を消されるなんてことにはならなかったのかなぁ?少なくともX君の心情の変化やら苦悩を聞いてあげることぐらいは出来たかも知れないよね。

フロントをしていて忙しい時、いつもX君を思い出す。X君てば大変だっただろうに、いつだってニコニコしてたし、X君のこと「お爺ちゃん」てからかってたけど、あたしゃ今、X君と同じようにフロント係で腰をやられて、お婆ちゃん状態だよ。

はあぁ…X君が恋し…って感傷にふけってる場合じゃなかった。

Uさんと#さんがベッドメイクした後の点検だって、かなり手強い(爆)。拭き残しの拭き直しやら、取り残しの毛拾いや、備品の配置直しやらで物凄く時間がかかる。同じ班のベッドメイク係として非常に嘆かわしい。

だけど嘆いてばかりも居られない。明日は年末最大の山場で、恐ろしく忙しくなる予定らしい。明日も社交君と力を合わせて頑張らなければ!
11:30-18:00 クイックメイク11部屋+ダスター上げ+リネン折り+廊下掃除

今日は、Eさん(60代前半・高見沢俊彦似)と中国さん(20代前半・福建省出身)、Cさん(60代前半・元看護師)と私の勤務。Zさん(20代後半・昔の森尾由美似)がフロントだった。

出動して1部屋目で貸し出し用の爪切りを発見し、イヤな予感はしたがやはり床の上には黒く汚れた爪が散乱していた。よりによってその部屋は床面積が広い上に白い床だというのに、爪と毛でドエライことになっていたので、Cさんと床を這って爪と毛を拾いまくった。

Cさん「やんや汚い爺さんだねぇ。爪なんか家で切ればいいべさ!よくまぁこんな爪して、女を連れ込めたもんだって」

みかやん「爺さんかどうかは分かんないけどね」

Cさん「こんな分厚くて黄色いような爪だら爺さんだべさ。わち、病院(老人専門)でイヤという程、爺さんの爪を切ったもの。こんな爪であちこちこねくり回されたら女もイヤだべさ。する前に”切って”って言われたんでないの?」

みかやん「なるほどね。ヤスリもかけて貰わないと痛そうだよね」

Cさん「はあぁ。疲れた」

みかやん「”疲れた”ってまだ1部屋目だからね!」

クリスマスが終わったら年の瀬と思えないほど暇で、昼休み前にはベッドメイクする部屋が無くなり、ダスターを各階へ運んだり、リネンを折ったりした。

廊下掃除を始めると同時にCさんのボヤきも始まった。「わち、廊下掃除だら好きでないもね。こんなの掃除婦の仕事だべさ。わちは掃除婦でないもの。掃除婦だら最初から面接なんか受けてないからね!わち、掃除婦だらイヤだわ!」との事。

”ベッドメイク係”と言えば多少聞こえは良いかも知れないが、掃除婦であることに変わりないということにCさんは気付いていない。嗚呼それなのに、Cさんは散々な掃除婦蔑視発言を繰り返した(萎)。そしてまた「疲れた」と。

みかやん「”疲れた”ってこれからお昼なんだからね!」

Cさん「したって、わちなんか掃除婦でないもの!」

だから、掃除婦なんだってば!いつもココの部屋で風呂でトイレで洗面で何してる?掃除でしょ?と説明するのも面倒でスルーした。

昼休み、当ラブホでクリスマスにお客様へのプレゼントとして用意した口紅(3千円の品)の残りを450円で社販していた。「どんな色なんでしょ?」と聞いたら「こんな色ですよ」と社員の二宮和也似氏が自らの唇に口紅をつけて見せて下さった。

口紅をつけた二宮和也似氏が、あまりにもキュートでセクシーで、白い肌によくお似合いだったので、つい即買いしてしまった。

お茶目な二宮和也似氏に癒されたお陰で、Cさんの”疲れた”攻撃やボヤきにも負けず、ようやく今日最後の部屋のベッドメイクを終えて部屋を出ようとしたら、50代女性が一人で廊下を歩いてきたので玄関に隠れて様子を窺っていた。

50代女性は隣の部屋のドアベルを鳴らし「随分とお見限り…」と言って部屋へ入った。

Cさん「今の人も商売人だのかい?」

みかやん「うん。熟年デリヘルだと思うよ」

Cさん「ところで”でりふぇる”って、どんな意味だのさ?」

みかやん「…デリバリーヘルスっていって、風俗店の出張版っていうか、風俗嬢の出張サービス?」

Cさん「ふぅん。アンタだら何でもよく知ってるもね」

や、普通だから。こんな所で働いていてデリヘルを知らない方がおかしいから。つか「ふぅん」つっても、Cさんのことだから多分よく分かってないと思う。デリヘル嬢を「商売人」と言われてもねぇ…。

お客様が部屋に残した風俗誌を見て、ソープ嬢もデリヘル嬢も女王様も全部ひっくるめて「トルコ」と言う人だから仕方ない。それもCさんの場合は「トル子」だと思ってるフシもあるぐらいだから(萎)。

そんなこんなで私の方が疲れてしまいますわ…(哀)。
11:30-18:00 クイックメイク16部屋+リネン折り

今日は、Uさん(30代後半・悪霊憑き)と#さん(60代前半・元美容師)、Cさん(60代前半・元看護師)と私の勤務。Sさん(20代前半・初バイト)がフロントだった。

イブからクリスマスにかけての泊まり客が多かった為に昼休みまで大忙しだったが、昨年のようにパーティー用のクラッカーを撒き散らされたり、ケーキのロウソクでロウソクプレイもどきのことをされたりしてなくて何よりだった。

昼休みはクリスマスということで、#さんが皆にチーズケーキを振る舞ってくれたので、有り難くご馳走になってから出動した。

Cさんに#さんの鬼軍曹ぶりを相談してみた。

みかやん「考えることはみんな同じで、Eさんも%さんに#さんのことを聞いたら”#さんの言い方のキツさや口うるささにたじろいで、仕事が出来なかった”って言ってたんだって」

Cさん「アンタやEさんにそこまで言ったんだら、%さんは辞めるつもりなんでないの?やってられない!と思ったから、そこまで言ったんだべさ。#さんのせいで辞める人、これで二人だもね。どうもなんないわ」

みかやん「どうもなんない…じゃなくて何とかしなきゃなんないけど、私が#さんに言ったら、どんなに言葉を選んでもまた”この小娘!”って凄まじい逆ギレをされるだろうから…」

Cさん「#さんもEさんも怒鳴るからタチ悪いもね!だから反感買うのさ!仕事を教えるのに怒鳴る必要無いべさね!そもそも%さんにはアンタとEさんで仕事を教えてあるんだから、#なんかが口出しすることでないんだわ!」

みかやん「昨日、Eさんに”怒鳴られ慣れてる人やガサツな人に囲まれてきた人以外は、怒鳴られるって物凄くショックなことだと思うし、%さんみたいにお上品な奥様然としてる人には特にキツいと思う”って言ったんだよね」

Cさん「あはは!Eさんに言ったのかい?それ、Eさんに一番聞かせたい話だべさ。アンタだらさすがだわ!”ガサツな人”だとさ、ひゃははは!やんや気分いいわ!」

みかやん「や、そんなつもりでEさんに言ったんじゃないんだけど…」

Cさん「わちもEさんには怒鳴られて怒鳴られて酷い目に遭ってきたからね。今度怒鳴られたら”Eさんだらガサツだね”って言ってやるかな?しゃははは!」

みかやん「・・・・・」

ま、受け止め方の違いというか、同じように怒鳴られてもケロリとしている人も居れば、とことん落ち込んでしまう人も居るわけで、仕方のないことなのかなぁ???

ベッドを組んでいたら、Cさんが「あれ?ちょっと待って!」と言うので何か?と思ったら、敷き布団とマットの間から使用済みスキンを取り出して「ちょっとぉ!こんな所に2個も挟んでるもんだ。隠すことないべさね」と、また素手で掴んでるじゃないか。

思わず「わーっ!そんなの、素手はやめてーっ!」と叫んだが、相変わらずCさんはヘッチャラだった。

夕方、大柄な外国人中年男性と若い日本人女性のカップルに遭遇した。ラブホQ時代、似たような外国人中年男性が、夏の夜に窓を全開で物凄く規則正しく「oh!oh!oh!oh!oh!oh!oh!oh!ah~!ah~!」と、ちょっとしたオットセイ状態で喘いでいたのを思い出した。

大柄な外国人男性…というだけで何となく「凄そう」と思うのは私だけだろうか?
※実はリアルタイム(ちなみに今日は2008.3.16)で、嘘?マジ?激ヤバ!的なことがあって、更新して良いものか否か暫し悩んでいたんですけど、取り敢えず下書きしてあった分を更新してみました…。

11:00-18:00 クイックメイク17部屋+ベッドのみ1

今日は、Uさん(30代後半・悪霊憑き)と#さん(60代前半・元美容師)が遅番、Eさん(60代前半・高見沢俊彦似)と%さん(50代後半・テレアポ)、中国さん(20代前半・福建省出身)と私が早番の勤務。社交君(20代半ば・サンタマリア似)とZさん(20代後半・昔の森尾由美似)がフロントだった。

クリスマスイブで忙しいが、私は今日も中国さんの可愛らしい声や仕草にメロメロだった。

可哀相なことに、水仕事と乾燥で中国さんの白魚のような指が荒れ始め、痛々しい状態になっていた。ハンドクリームを塗るようすすめたら「仕事中、クリームダメね。だって、ルーヌールーヌーするヨ」とのこと。

物凄く言いにくそうに「ルーヌールーヌー」と言ったけど、それを言うなら「ヌルヌル」なのよね(笑)。

中国さんは、変なモノを発見した時や不都合があった時、小さな可愛らしい声で「アイヤー」とつぶやきながらベッドメイクをしている。それがまた何とも可愛いんだけど、風呂から一際大きな声で「アイヤー」と言っているのが聞こえたので、見てみると…。

シャワーヘッドが根元から外れて単なるホースになっていた。はめ込もうとしても完全にイカれていて元には戻らず、中国さんに代わって私がその旨をフロントへ連絡した。

私は1杯分のドリップコーヒーの粉を全てこぼされた部屋に当たり、エレベーターホールへ掃除機を取りに走ったが、その階には調子が悪くなって使われなくなった古い掃除機しか無かった。

時間も無いのでその掃除機を使うと、けたたましい音と共に焦げ臭いような匂いがたちこめたにも関わらず吸引力が弱くて閉口していたら、社員の二宮和也似氏が「何の音ですか?サイレンかと思いました」と駆け付けて下さった。

二宮和也似氏はコーヒーに時間を奪われてテンパってる私の為に、別の階からちゃんとした掃除機を持ってきて、掃除機がけまでして下さった。なんて有り難い。ココの社員さんには本当に頭が下がる。

相変わらず怒濤ルのドリップコーヒーを逆さまにぶちまけるお客様が多くて悲しくなる。怒濤ルコーヒーさん、お願いだから「▲」←”こっちが上だ”というこの表示をもっと大きくして下さい。

次に中国さんが風呂係になった時は、浴室から「アイヤッ!」と短い叫びが聞こえたので見てみると、排水口に乗った髪の毛の塊に痰が絡んでいて「オオ!何というコト!お、おええぇっ!」と嘆きながら、ティッシュで始末していた。可哀相なのだが、その言い方や声が可愛らしくてつい笑ってしまう。

夕方、ベッドを組もうとしたら、ベッドの上でオネショマットが不自然に丸まっていた。不審に思いながら広げてみると血だらけだったではないか。思わず「アイヤー!」と叫ぶと、中国さんが笑い転げ、つられて私も笑った。

笑い泣きしながら「い〜ま、メイシャーお姉さんがホンモノ中国人か?と思ったヨ。ビックリ…マシタ」と、ツボにハマる中国さんが可愛いのなんの。その可愛らしさ、屈託の無さに改めて私もビックリマシタよ。

今日も中国さんは40キロそこそこの華奢な身体で一生懸命働き、明るく笑って和ませてくれた。クッソ忙しい12月に中国さんのような無垢なマスコット的存在の子が居てくれて本当に有り難い。

12月もあと少し、頑張るぞ(更新も…)!
11:00-18:00 クイックメイク23部屋

今日は、Sさん(20代前半・初バイト)と女将さん(20代後半・寿司屋)が遅番、Eさん(60代前半・高見沢俊彦似)と中国さん(20代前半・福建省出身)、%さん(50代後半・テレアポ)と私の勤務。社交君(20代半ば・サンタマリア似)とZさん(20代後半・昔の森尾由美似)がフロントだった。

先週とは一転して%さんに覇気が無く、色々聞いてみて昨日は%さんと#さんが組んだということを突き止め「ぶっちゃけ…#さんが怖かったんでしょ?#さんて、後輩に対しての態度が行き過ぎる面があって…何かあったなら知らせてほしいよ」と言ってみた。

%さんは「本当にぶっちゃけて良いのなら…みかやんだからぶっちゃけますけど」と重い口を開いた。

・%さんが今まさにやろうとしていることを#さんに強い口調で「そこはこうして!」「それはあぁして!」と逐一指図され、少しも思うように仕事が出来なかった。

・%さんがしたことを#さんが「それはそうじゃなくて、こう!」と怒鳴ったが、あまりに理不尽なので「Eさんにもみかやんにも”これはこういう理由でこうする”と習いました」と言ってみたら「いろんなやり方があるからね!」とまた怒鳴られた。

・・・とのこと。

%さん「私が言うべきことではありませんけど”いろんなやり方”が有るなら、黙っていてくれればいいじゃないですか。#さんの言い方のキツさには本当にビックリしました」

みかやん「ごめんなさいね。#さん、ちょっと勘違いしてる所があって。先輩だから偉いなんてわけなくて、長く働いてる分いろんなことを知ってるのは当たり前なんだし、怒鳴ったりして伝えることじゃないのにね」

%さん「みかやんに謝られては困ります。でも昨日は軍隊に入った気分でした」

みかやん「後輩に付くってことは、相手に分かるように伝えなきゃならないって意味で先輩としても勉強になることなのに、怒鳴って分からせようなんてあまりに短絡的だと気付いてないんだよね」

%さん「物凄く失礼ですけど、#さんて息子さん二人を育ててきて、美容院を経営されていたこともあったそうで、あのおトシなのに随分お粗末だなって」

みかやん「でしょう!怒鳴ったり意地悪したりすれば、%さんのような頭の良い後輩に軽蔑されるだけなのにね。でも、あんまり酷いようなら私の更に先輩に相談するなり、社員さんに相談するなりさせて貰うから」

%さん「来週、私は誰と組むか今からは分からないんですか?勤務表を見たら#さんの名前があって…正直言ってもう本当に#さんとは…」

みかやん「#さんてあんなに偉そうだけどココじゃペーペーだから、#さん以外の先輩も出番なら#さんとは組まないよ。万が一、#さんと%さんが組むようなことになったら、そん時は"ちょっと待った!"をかけるから」

%さん「みかやんかEさんと組めればいいですけど、来週は組めないみたいで、他の人達はどんな人か知らないし何だかもう怖くなって…」

昨日は鬼軍曹#さんを前に、%さんは完全に萎縮してしまったようだ。

一ヶ月ほど朝のA班で普通に働いていた萌えさんも、B班に異動した初日に#さんと組んで、その日を最後に退職した。実際、一瞬だけど#さんが萌えさんを怒鳴ってるのを聞いたし…。

これは何とかしなければ!

昼休み、Eさんは「クリスマスイブイブか不倫のクリスマスか知らないけど、ケーキとケンタッキーで食器もテーブルも油でギトギトの部屋ばかり当たって時間がかかって仕方ない」とボヤいていた。

%さん「”不倫のクリスマス”っていうのもあるんですか?」

みかやん「24日や25日は本命の相手や夫婦や家族で過ごすだろうから、不倫とか日陰の相手の場合は若干日にちがズレるって話だよ。今日、ココで昼間にお祝いしてる人達ってやっぱり不倫が多いんじゃないの?」

%さん「ははぁ。なるほど。夜は会えないとか…そうですよねぇ、クリスマスぐらいは女房子供と過ごさないとならないっていうか…はは〜ん。それで満室で…へえぇ…いやぁなるほどねぇ。へえぇ」

%さんは「なるほどねぇ」「へえぇ」と妙に納得した様子で、いつまでも一人で頷いていた。%さんが何故バツイチになったのかは知らないが、こうなると「もしやご主人様の浮気が原因なのでは?」と変に勘繰ってしまう。

帰り際も%さんは「来週、私は誰と組むんでしょう」と不安そうだった。
11:00-18:00 点検21+セット+ダスター上げ+コスプレ回収他

今日は、Eさん(60代前半・高見沢俊彦似)とCさん(60代前半・元看護師)の二人勤務。私がフロントで、Zさん(20代後半・昔の森尾由美似)がAフロントだった。

出勤するとCさんが「ちょっと!一昨日だら1隊で、大した忙しかったって話でしょ!今日なんか無理だからね!わちらなんか年寄りだもの!アンタも無理してセットしなくていいからね。どうせわちらなんか出来ないんだから!」と息巻いていた。

更にCさんは「12月だのにメイク1隊とフロント1人ってことないべさ。頭数揃えておいて暇だら早帰りさせればいいんだもの。Sさんみたいに早帰りしない人が居て困るんだら、暇な日に出勤させないばいいべさ。ただそれだけの話だべさ」と不機嫌だった。

はあぁ。毎度Cさんのこの嘆きでモチベーションが下がったまま、一人で先に出動しなきゃならない私の身にもなってくれって感じなんですけど。たまには明るく送り出してほしいものだよ。

で、一足先に出動したら、業務用エレベーターが点検中で何をするにも作業が捗らないというトラップが待ち受けていて作業が遅れ遅れになり、こんな日に限ってアホほどダスターが届いて各階の非常階段へ運ぶのも一苦労という負のスパイラルにハマる(苦)。

Cさんのせいにばかりもしてられなくて、私自身の「今日も忙しかったらどうしよう…またCフロントの人に”酷い”だ”死ぬ”だ言われたらキツい(泣)」みたいなマイナスの気持ちがCさんの嘆きを呼び寄せてるのかも知れない。

何とか気持ちを切り替えなければ!というところで、昼休みを迎えた。今日は我が班の古株三人組なので、私は頂き物の数の子とヤーコン味噌漬けを持参したら、Eさんはタラコを持参していて、Cさんは筋子と大量の粕漬けを持参していた。

それらを広げて、たった三人でもワイワイとお弁当を食べていたら、休憩室に来た社員の二宮和也似氏が「なんか…いいですね、そういうの。みんなでお弁当広げて…」と言って通り過ぎた。

昼休み明けは異常にテンションが上がった私が居た。どうやら、Cさんが持ってきてくれた粕漬けに酔ったらしい。物凄く酒の味がしていたのを大量に食べたせいだ。

冬で空気が乾燥しているので加湿器をご利用のお客様が多く、回収に行ったら20歳そこそこの女の子が加湿器を持って出てきて「今からそんなに乾燥してたんじゃ、私ぐらいのトシになったらミイラだよ。あはは!」と、一人で心の中でウケてしまったり。

社員さんに「コスプレの交換をお願いします。メイド服を届けてOLの服を回収してきて下さい」と言われれば「そんなのどっちだっていいじゃん!あはは!」と、些細なことでいちいち可笑しい。

途中でEさんに会った。

みかやん「なんか私、Cさんの粕漬けに酔ったみたいです」

Eさん「そうでしょう!私もフラフラするの。凄くお酒の味がしたもんね」

みかやん「美味くて食べ過ぎました。アレは粕漬けと言うより酒漬けですよね」

Eさん&みかやん「あーはっはっは(酔)!」

ダメだ…もうどうにもならない。

回収してきたセットバッグを片付けたり、ゴミをまとめたりしていたら、ゴミの中にスキン風船が有った。

みかやん「も〜!Zさんたら、こんなの膨らませて遊んだりして〜(言いがかり)」

Zさん「私じゃないですよ〜。部屋で転がってたんですよ〜。でも、コレっていつもどうしてます?割って回収してます?」

みかやん「まさか。こんなの怖くて割れないよ〜」

Zさん「そうですよね。割って中から”何か”出てきたら怖いですよね」

こんな時に妙に真面目なZさんが可笑しくて仕方なかった。

Zさんが16時で帰り、いつもなら一人になって心細くなるところだが、帰りまで陽気に働けた。

帰りにCさんに粕漬けのことを聞いたら、友人から”最後の1本”を貰い、1本分を全部切って持ってきたそうだ。どうりで味が濃くて量も多いハズだ。お酒に弱いEさんは「なんか頭も痛くなってきたの!あはは(酔)!」と言って笑っていた。
ラブホ543日目:潔癖性
11:00-18:00 点検26+セット+コスプレ回収+ルームサービス他

今日は、Eさん(60代前半・高見沢俊彦似)とUさん(30代後半・悪霊憑き)、Sさん(20代前半・初バイト)と#さん(60代前半・元美容師)の勤務。Zさん(20代後半・昔の森尾由美似)と私がフロントだった。

出動前、Eさんに「昨日、忙しかった?」と聞かれ、Sさんと声を揃えて「忙しかったです!」と答えた。

Sさん「お客さん入って来て、売り部屋も5つぐらいしか無くて、メイクしてもメイクしても追いつかなかった!あんなのメイク1隊とフロント1人じゃ絶対無理!」

みかやん「土曜に三人でやってたようなもんですよ。なのにCフロントの男の子に”セット15も有る”だ”無理”だ”死ぬ”だ”酷い”だ言われて悲しかったです」

#さん「女々しい男だね!若いのに泣きごと言って。そんなの男の言うことじゃないわ。気にするんじゃない」

Eさん「いつも思うけど、みかやんがフロントの時って、平日でも有り得ないぐらいお客さん入ってくるよね」

そう言われれば、Sさんがフロントの時は朝からずっと暇な日が多いのに、私がフロントの時はガンガンお客さんが入ってくる。あたしゃ、客を呼ぶという左手を上げた招き猫かい(苦)。

出動してすぐ社員さんに「オモチャの交換をしてきてほしい」と言われ、ローターを持たされた。つい先日(12月14日)もバイブの不良品の回収に行って、お客様に長々と説明をされて気恥ずかしい思いをしたばかりなのを思いだした。

今回は30代男性だったので、同じ説明を何度もされることはないだろうと思ったら、また「箱を開ける時にカラカラと音がすると思ったら、部品が外れていて…」ということをしきりに説明されて、どうやらお客様は「壊したんじゃなくて最初から壊れていた」と力説したかったらしい。

セットに入ると、枕の上にフェイスタオル、シーツの上にバスタオルが敷かれたベッドに当たった。泊まりの常連さんの仕業なのか、午前中のセットの時にたまに見かける光景だ。だけど意味が分からない。

コトの最中にバスタオルが必要だった場合は、バスタオルは中央に1枚敷かれているが、バスタオルは間を空けて2枚縦に敷かれているので”寝る時用”なのだろう。

事後の汗や何やらで汚れたシーツの上で眠りたくない人なのか、入浴直後のまだ汗も引かない身体のままベッドに入りたい人なのか、単にココのリネン類の肌触りが気に入らない人なのか、いずれにしても潔癖性なお方なのだろう。部屋も綺麗に使って下さっていて有り難い。

支配人殿に呼ばれて作業室へ降りると「お客様が部屋でコーヒーをこぼされたそうなので」と液体用掃除機とダスターを手渡された。コードレス液体用掃除機などというスグレモノはラブホQグループには無かったので、つい感心して見入った。

支配人殿「もし何だったら、部屋に入ってやってあげて」

みかやん「ええーっ!そ、それだけは…」

支配人殿「大丈夫、年配のお客様だから」

みかやん「やややや、そんなぁ」

ドキドキしながら部屋へ行くと、60代後半の男性が出てきて「いやぁありがとう!ありがとう!あとはこっちでやりますから!どうもスミマセン!」と、とてもお達者な60代だったので助かった。

昼休み明けは死んだ気になってセットをした。昨日のようにCフロントさんに泣きごとを言われると私も辛いので、無言の帰宅をも辞さない覚悟だ(大袈裟)。昨日と違ってベッドメイク係が2隊なので、その分点検も増えて大変だが、若い男の子の泣き言を聞かされるよりはマシだ。

AフロントとBフロントの中間の時間帯の勤務だったZさんが17時で帰り、死ぬほど溜まったハズのセットバッグの様子を見に作業室へ降りたら、ベッドメイク部隊が4人でセットバッグ片付け&セットバッグ作りをしてくれていたではないか。

助かった(涙)。なんて有り難い(泣)。

しかも、途中で折ったバスタオルが無くなってセットバッグが作れなくなっていたので、バスタオルを折りながらセットバッグ作りをしていてくれた。こんなの一人じゃ無理な作業だ。

タオル折りとセットバッグ作りを指示して下さった社員さんに感謝!みんなにも感謝!だ。これに甘えず、どんなに忙しくてもセットもセットバッグ作りも並行して進められるようにならなければ。

昨日のことが悔しくて、ムキになってセットばかりしていたのを反省した。
11:00-18:00 点検21+セット+ダスター上げ+ルームサービス他

今日は、Sさん(20代前半・初バイト)とUさん(30代後半・悪霊憑き)の二人勤務。私がフロントだった。三人とも”12月の後半だというのに、ベッドメイク1隊とフロント一人で大丈夫なんだろうか?”という一抹の不安を抱いて出動した。

1部屋目にセットに入り、苦心して抱えてきた補充用のドリンク7本を食器棚に置いて、やれやれと部屋を見回したら、どこから手を付けていいか分からなくなるような散らかり具合で、思わず「うわっ!酷い…」と呟いたら、背後から「すみません」という男性の声がした。

不意を突かれて「うわーっ!ビックリしたーっ!」と叫んでしまったけど、振り返ったらお客様じゃないか。慌てて取り繕った。

みかやん「失礼致しました。如何なさいましたか?(涼しい顔)」

男性客「借りたビデオを返すの忘れたんですけど、今ここで渡していいですか?」

みかやん「はい。ご返却ありがとうございます。お預かりします(にっこり)」

男性客もニッコリと微笑んでお帰りになった。

げーーっ!「うわっ!酷い…」って言ったの聞かれたべか?だけどホントは「うわっ!酷い!何てだらしない!人ん家だと思って何てことを!」ぐらい言いたかったんで、そこまで言わなくて良かったよ、あははー!って、そーゆー問題じゃない(汗)。

気を取り直してルームサービスを届けに行くと、部屋から出て来たのはまた「おおきに」の男性だった。このハワイの人(苦笑)は本当に常連さんらしい。いつもどおり「おおきに」と言われ、思わず「毎度」と言いたくなるが、ラブホで「毎度」はアカンやろ…と思いとどまる。

いつもと違う相手と一緒かも知れへんし、毎度違う相手かも知れへんでぇ。「オバハン、”毎度”ちゃうやろ」って突っ込まれてもかなわんがな。せやかて「おおきに」言われて、どない言うたらええのんか?

「どう致しまして…んねん」ちゃうし「ごゆっくりどうぞ…やでぇ」もアカン。「失礼致します…さかい」って、どうでもええやろ!っちゅう話やわ。誰か止めてや〜、アホやろ>自分。

フロントん時は相方もおらんし一人なんで、しょーもないことばかり考えてますわ。

再び気を取り直して4P部屋へルームサービスを届けると、50代の物凄く強面の男性が咥え煙草で出てきた。粗相でもしようものなら怒鳴られそうなほどの強面に緊張しまくった。

なのに、部屋のドアが開いたままだったので、男性の背後から私の方へ風が流れてきて、とんでもないオヤジ臭が私の鼻をついて「ぐはっ!」とか「ぷはっ!」となるのを必死に堪え、震える手でようやくトレイを渡した。ルームサービスも時にしんどい。

4P部屋の強面氏が帰ってからセットに入ったら、4P部屋とは思えないぐらいどこもかしこも綺麗で驚いた。きっと連れの女性も、部屋を散らかそうものなら何と罵られるか分からず、怖くて散らかせなかったのだろう…。

部屋を綺麗に使っていただいたのは有り難いことだが、オヤジ臭はどうにもならなかった(哀)。

夕方、売り部屋が6部屋しかなく大変な忙しさに見舞われ、A班の大ベテランフロント女史が、帰る時間ギリギリまで物凄い早さで物凄い数のセットをして下さった。お礼を言う私に「だってこんなんじゃ忙しくて大変でしょう。一人になるのに」と心配して下さり、本当に頭が下がった。

嗚呼それなのに、16時から一人になったとたん、お客様がまるで申し合わせていたかのように一斉にお帰りになって、貸し出したビデオやコスプレの回収やら何やらでセットも捗らず、頑張ってセットや点検をしても焼け石に水。

瀕死の状態で帰る時間を迎え、階下へ降りたらC班のベテランフロント男子が「うーわっ!ひでぇ。セット15も有るし。俺一人で無理。死ぬって」と言ってるのが聞こえた。

私だって遊んでたわけじゃないのよね(哀)。老体にムチ打って頑張ったけど、お客さんは待ってくれないんだもの。平日なのにお客さん入り過ぎだし、本当なら今日は大学が冬休みのX君も出番だったのに私一人だし…やっぱりX君が居なきゃダメだ(泣)。

こんな時に居てくれないなんて酷いよ、X君(泣)。
偏屈王もトド山さんも居なくなって、不良在庫一掃と思っていたら…。
X君まで退職したようです。先々週に無断欠勤をしてそれっきりです。
仲良くして貰っていただけにショックでした。
最近の私、メンタル面弱すぎ…。

またノロノロとですが更新していきますので、左側の”最新の日記”からお読みいただけると幸いです。
一昨日の仕事の帰りに社交君に誘われて大戸屋へ行った。一昨日は夫が飲み会で留守だったので丁度良かった。

例によって大戸屋は混んでいたので、カウンターテーブルに並んで座って、社交君は”チキンかあさん煮定食”を私は”鶏の炭火焼きねぎ塩定食”をいただいた。そういえば、こんなふうにX君と二人で外でご飯を食べたことが無かったわ…と何だかしみじみして、いろんなことを思い出した。

アニキが辞める前に「みかやんは男友達が多いだけあって、男に媚びないし、変に女をアピールしたりしないから付き合い易いよね。X君や$君がみかやんにしか懐かないのも分かるよ」と言ってくれたことがあった。

その時は照れて「だって友達は若い男の子が多いのに、こんなオバサンが女を前面に出してたら怖いでしょ」と笑ったけど、アニキは「だけど、そういう心構えが有る人と無い人じゃ大違いだよ。世の中には勘違い女が溢れてるから」と言って笑わなかった。

そんなことを思い出していたら、社交君がアニキと全く同じようなことを言ってくれたので驚いた。

その後、私は社交君が社交君である所以を知ることとなった。

社交君「女の人が多い職場に男が入って”何か”あると、急に仕事しにくくなったりするでしょ。だから俺は出来る限り、みんなに満遍なく声をかけて、意識して満遍なくコミュニケーションとるようにしてるんだ。ホントに満遍なくね。今それを頑張ってるところ…かな?」

みかやん「なるほどね(謎が解けてスッキリ)!確かに物凄い頑張りだわ!でも程々にしないと、中には普段全く男に縁が無いようなモテナイさんも居て”社交君たら私に気があるのね”なんて勘違いされて、酷い目に遭うかもね。モテナイ君もキモいけど、ホントに怖いのはモテナイさんだから」

社交君「あはは!それは無いでしょ。俺、みんなに”彼女いる”って言ってあるし(※社交君にはトシの離れた年上の彼女が居る)」

みかやん「いやいや、社交君はイケテるし優しいし気を付けてた方がいいよ。モテナイさんには、彼女が居るとか嫁が居るなんて関係なくて、いざとなったらなりふり構わないんだから、気を付けなきゃ怖いよ」

社交君「あはは!みかやんは心配し過ぎだよ。第一、俺はそんなにモテないし。なりふり構わないって、例えばどんなふうに?」

みかやん「トド山さんのような男基地外状態。あんな輩にターゲットとしてロックオンされたら、生きながらにして地獄を見るよ」

社交君「確かに怖いけど、そんなのはトド山ぐらいなもんだよね。でもアレは女でもなければ人間でもなくて単なる生き物でしょ(笑)」

みかやん「生き物か化け物か知らないけどね(笑)。ま、男が絡むと豹変する女も多いから、気を付けとくことに越したことはないよ」

食後に社交君は”黒蜜豆乳”を私は”抹茶”を飲んだ。豆乳大好きでいつもラブホで豆乳を飲んでいる社交君が黒蜜豆乳を飲んで「うっ!」と詰まっていたので、一口飲んでみたら、豆乳というよりまんま豆腐な感じ。私も抹茶を飲んで、あまりの渋さに「うっ!」となった。

だけどその直後、異口同音に「クセになりそう♪」と呟いてしまい、二人で大笑いした。

ふと気がついたら4時間も喋ってた。
11:00-18:00 点検27+セット+セットバッグ作り+リネン折り他

今日は、Eさん(60代前半・高見沢俊彦似)と中国さん(20代前半・福建省出身)、Sさん(20代前半・初バイト)と#さん(60代前半・元美容師)と%さん(50代後半・テレアポ)が早番、Cさん(60代前半・元看護師)と女将さん(20代後半・寿司屋)が遅番の勤務。社交君(20代半ば・サンタマリア似)と私がフロントだった。

出動前、社員の二宮和也似氏に「X君とは連絡とれたんですか?」と聞かれ、私が「それが、メールをしても電話もしても…」と答えている間に、後ろでEさんが「だってみかやんが急に態度を変えるから」と言い、Cさんは「乗り替えるもんだもの」と言っていた。

全くもう。ココに長く居ないと分かっている人=社交君に乗り替えるって普通にナイでしょ。あたしゃ、トド山のイヤミ攻撃が酷くてX君には近づけなかったのに。

それに、トド山にも私にもいい顔してたX君や、みんなにいい顔の社交君より、どうせなら私にスペシャルに優しい男がいいに決まってんじゃん。女なんてそんなもんでしょ。X君も社交君も、ゲスの勘ぐりして喜んでるようなお下劣なオバより、よっぽど付き合い易いから。

お陰でテンション急降下のまま出動して、とある部屋へセットに入ったら、とんでもないオヤジ臭が充満していて、トイレも「内臓、腐ってんじゃないですか?」というぐらい臭くて卒倒しそうになりつつも、窓とドアを全開にして消臭剤を取りに走った。

戻りたくはないが部屋へ戻って、息を止めて部屋中に消臭剤をスプレーしてからセットして、最大の難所であるトイレに消臭剤を置いたまま部屋を出た。メイクさん達がベッドメイクに入った時も臭ければ、消臭剤を使うだろう。

暫く経ってから、社員さんに「どうしても××3号室に入りたいというお客様が待ってますので、大至急点検して終わったら電話下さい」と言われ、××3号室へ走り、点検を始めたらトイレに消臭剤が有った。

うわっ!この部屋だった。よりによってどうしてお客様は「どうしても」この部屋なんだか…。加齢臭は消えたものの、注意深く嗅ぐとトイレには少し腐敗臭が残っていたので、時間の許す限りスプレーしてからその部屋を出た。

暇な平日なら「臭くて売り部屋に出来ません」とも言えるが、満室なのでお客様を別の階の同じタイプの部屋へ回すことも出来ず、仕方ない。ラブホに入って、部屋がどうも消臭剤臭い、薬品臭い、という場合は”何かがあった”ということです。スミマセン。

夕方、社交君と連れだって4P部屋のセットに入ると、物凄い散らかされ様に圧倒された。バスローブや浴衣やバスタオルなどが全て4人分使われていて、それが部屋の至る所に脱ぎ散らかされていて、拾い集めるのも大変だった。

おまけに食器も4人分、歯ブラシやヘアブラシ、お風呂のスポンジまで4人分使われていた為に、ゴミもしっかり4人分出ていた。4P部屋とはいえ、ここまできっちりと全ての物が4人分使われていたことは無い。

一人でセットに入らなくて本当に良かった…と胸を撫で下ろしていた私に、社交君が何故か嬉しそうに話しかけてきた。

社交君「このお客さん達ってホントに仲良し4人組だったんだろうね」

みかやん「え〜っ?そーお?」

社交君「だってさ、4人でお風呂入ってバスローブ着て、4人で浴衣着てコーヒー飲んで、きっと洗面所やトイレにも仲良く並んでたんだよ。そう考えると何だか微笑ましくない?」

いつもの私なら「ない!」と即答するか「でもモラルは低いよね」と軽い毒でかわすところだが、社交君が嬉しそうで否定出来ず、「まぁそうだね」とお茶を濁した。

物は考えようだけど、この部屋の荒らされ方を見ても「仲良し4人組」だなんて言って微笑んでいられる社交君て凄い人だ。なんぼ仲良しか知らないけど、セックスまでみんなでしなくてもいいんじゃないか…と思うのは私だけですか?これを世間じゃ”裸の付き合い”と言うんですか?

そうですか…って、そんなワケない!

この後、恐ろしく忙しくなって社交君も私も半ばテンパりながら走り回ることになった。社交君もかなり機転が利くようになり動きも格段に良くなったが、現時点でまだX君のレベルには到達していない。こんな時、X君が居たら…と泣きたくなった。
11:00-18:00 クイックメイク12部屋+ベッドのみ1+リネン折り

今日は、Cさん(60代前半・元看護師)とUさん(30代後半・悪霊憑き)が遅番、Sさん(20代前半・初バイト)と#さん(60代前半・元美容師)と中国さん(20代前半・福建省出身)、%さん(50代後半・テレアポ)と私が早番の勤務。フロントは(20代半ば・サンタマリア似)だった。

%さんが1週間ぶり2回目の勤務だというのに、驚くほどそつなく仕事をこなしてくれたので大助かりだった。我が班の既存のダメ婆さんと違って、%さんの場合はとにかく拭き掃除が綺麗で素晴らしい。

ラブホQでは「拭き掃除を制するものはベッドメイクを制する」と言われていて、私もそう思ってきた。なので今後の%さんにはホントに期待特大だ。

頭の良い%さんには、私以外の人と組んだ時に”お初の部屋”に当たっても狼狽えないよう、檜風呂やミストサウナ、埋め込みタイプのベッド、4P部屋のことなどを予め知らせておいた。

%さん「4P部屋って何ですか?」

みかやん「2組のカップルが4人でも入れるように、ベッドが2つ有って、部屋自体も2部屋分の広さなの」

%さん「その場合は…あの…こういう所でも素泊まりって言うか…だって他人が居たら…そんな…」

みかやん「や、素泊まりは殆ど無いかなぁ。この部屋に入る人達って他人がどうとか関係なくて、むしろ人前でも楽しめる人達って言うの?」

%さん「はあぁっ?ええ〜っ?そんな…」

みかやん「広い4P部屋に二人で入るお客さんも居れば、男4人って場合も有ったし…」

%さん「そっ、その場合はホモの総当たり戦みたいな感じなんですかっ?」

みかやん「あはは!"ホモの総当たり戦"て。うん、リーグ戦かもね。ホモリーグとかゲイリーグとか。あと、若い女の子2人と若い男の子10人って時もあって、さすがにみんなで"ナニしてるんだろね?"って言ってた」

%さん「んまぁ〜!私、女の子を産んでなくて良かったわ。娘がこんな所でそんなことになってるって親御さんが知ったら…うちは息子で良かったわぁ」

私は”ホモの総当たり戦”でツボにハマってしまい、それ以来%さんが何を言っても可笑しいのに、%さんの言い回しがいちいち主婦的で古風で…。

ココじゃみんな「風呂」「洗面」「部屋」という言い方をするのに、%さんは普通に「お風呂場」に「台所」または「流し」に「居間」とか「茶の間」と言ってる。何だかとっても民家っぽい。

他にも、座卓を「ちゃぶ台」、バスローブを「寝間着」、ジェットバスのスイッチを「振動ボタン」、ルームサービスの食器類を「お膳」と言われて苦しかった。

アンケート用紙を「手紙」とか、サラシを「チラシ」とか、食器用洗剤を「ライポン」と言うCさんには誰も敵いませんけど。

エレベーターで階を移動中に、%さんが「こないだから思ってたんですけど、エレベーターの中に掛かってる服って何ですか?」と聞いてきたので「あぁ、コスプレだよ。例えば、ナースの白衣と手術着だったら”大人のお医者さんごっこ”みたいな…」と答えた。

すると%さんたら「きゃーはっはっ!」と異常に大ウケで「私、ココでお客さんの服をクリーニングしてるのかと思ったんですけど、それにしちゃ変だなって思って…きゃはは!」とツボにハマってしまわれたご様子。

それからというもの、%さんはエレベーター内でコスプレ衣装を見る度に「いや〜、ちょっと!こんなの着てるの?」とか「こんなの着てどうするの?」とか「えーっ!意味分かんない!」と大はしゃぎだった。

%さん「どんな人が着てるんでしょうね?」

みかやん「50代60代の女性がセーラー服やピンクのメイド服を着てたりするし、若い人からそうでない人まで色々だよ」

%さん「えっ?どうして分かるんですか?見たんですか?」

みかやん「着てる姿は見てないけど、貸し出した物って精算前に返して貰うシステムだから、フロントの時に回収に行くと、色んな人が色んな衣装を持って部屋から出てくるよ」

%さん「えーっ!こんなの持ってツラッと部屋から出てくるんですか?」

みかやん「たまにドアから手だけ出して返してくる人もいるけど、殆どの人は普通に持って出てきてくれるよ」

%さん「きゃはは!ちょっと、どうなってるんですか?信じられません!」

4P部屋やコスプレは、%さんにとって未知の領域だったようだ。こんな%さんが妙に可愛らしかった。
11:30-18:00 点検12+セット+ダスター上げ+ルームサービス+回収他

今日は、Sさん(20代前半・初バイト)とUさん(30代後半・悪霊憑き)の二人勤務。社交君(20代半ば・ユースケサンタマリア似)が欠勤して、私がフロントになった。社交君はインフルエンザではなく、気管支ぜんそくの発作だったそうだ。

12月だというのに暇で、朝のA班が13時で早帰りになり、それからは我が班一隊とAフロントの大型さんと私の4人になった。メイク1隊にフロント2人なので、お陰様で余裕をもって様々な付帯業務が出来て、有り難かった。

今迄あまり縁の無かった大型さんとも話が出来、最近の大型さんは諸先輩方に”ココのクリスマスがいかに忙しいか”ということで脅かされていたそうだ。

大型さん「みんなに”クリスマスなんかゴミとの戦いで、ロウでロウで酷い目に遭うよ”って言われてて不思議だったんだけど、クリスマスケーキのロウソクのロウなんだもんね。私、何でクリスマスにこぞってSMの人達がココにロウソクプレイに来るんだろって不思議だったの」

みかやん「あはは!それは凄い勘違いだわ。でもホントにゴミの量はハンパ無いよ。パーティー用クラッカーのゴミとか、ギフト箱の緩衝材のゴミとか、テーブルの上なんかケーキの生クリームやらチキンの油やらロウでドロドロだもの」

大型さん「やっぱり酷いんだ。来シフトどうなってるんだろ?不安…」

そこへ電話番姉さんが来て「お客様から”コンビニボックスでオモチャを買ったら不良品だった”って連絡が入ったんで、引き取ってきて下さい」とのことだったので、私が客室へ向かった。

客室からは中年男性が出てきて「これなんですけど」と”ビッグボーイ”という大きなバイブを片手に「ここからこの部品が外れてて、スイッチを入れても動かないんです」ということを物凄く真剣に熱く語って下さったが、こっちは照れ臭くて聞いちゃいられない。

だけど、有る程度以上のおトシになると話がくどくなるというか、何度か同じ話をされた後でようやく解放された。

続いて別の客室へ割引券を届けに行くと、サングラスをかけた見覚えのある男性が出てきて、割引券を受け取るとニッコリ微笑んで「おおきに!」と言ったではないか。うわっ!この人だった。この人もCさんに言わせたら「ハワイの人」だよ。

アロハ〜、ハワイからようこそ!そうじゃなくて…折角、一昨日のことは忘れていたのに、なんてタイミングで現れるんだい!お陰でドッと疲れた。

昼休みはUさんからポッキーとべこ餅を貰い、モノに弱い私はゴキゲンで談笑していた。そこへ社員さんが出来たての勤務表を持ってきて下さった。

来シフトは、フロントの社交君の休みをSさんとZさんと私で埋めるという形になっていたが、私だけ一ヶ月の半分以上がフロント勤務になっていた。一瞬「私なんか年寄りなのに酷いよ!」と思ったが、それだけフロントの修行が積めるってことで頑張ろう。

16時で大型さんが帰り、一人になってから支配人殿に「X君とは連絡取れてる?みかやんが冷たくするから、X君辞めちゃって…」と言われ、どうしてそんな話になるかなぁ?そうなのかなぁ?と悩んでしまった。

X君の名前が消えた勤務表を見るのが辛かった。だけど、こんな所でこんなメンバーの中で一年半よく頑張ってくれたよ。X君に笑顔で「頑張れ!頑張れ!」と言われて私も頑張れた。言えなくて残念だったけど、一年半ホントにお疲れ様。

今日は、やたらとセーラー服のコスプレ貸し出しが多かった。

セーラー服というものは、日本人の体型を広くカバーし、誰が着ても可愛らしくなるというスグレモノだそうだけど、夕方に回収に行ったらドアから手とセーラー服だけが出てきて、その手には血管が浮き上がっていて、シミとシワだらけで怖い思いをした。

それでも、それなりに可愛かったんでしょう、多分(怖)。
11:30-18:00 本メイク4部屋+クイックメイク13部屋

今日は、Eさん(60代前半・高見沢俊彦似)とCさん(60代前半・元看護師)と私の三人勤務。社交君(20代半ば・ユースケサンタマリア似)が欠勤して、Zさん(20代後半・昔の森尾由美似)がフロントになった。

社交君は「インフルエンザかも知れない」という理由で欠勤したそうだが、そういや昨日の昼休み、社交君は私の隣でフゥフゥと息苦しそうだった。無事に復帰してくれれば良いけど…。

出動して暫くしてから、私達がベッドメイクをした部屋にA班の大ベテランメイク女史が点検に入り、後で「トイレにウン○が飛び散ったままだったので気を付けて下さい」と注意をされ、犯人はCさんだった。

また落ち込むのではないか?と心配したが、Cさんは「アンタとEさんとわちだら、ミスするのわちしか居ないべしゃ!ひゃはは!」とケロリとしていた。やはりCさんは、Eさんと私の前で注意をされても落ち込む人ではなかった。

ところがその後、どうしたことかCさんは「わちの話を聞くがいい」的に、知ったかぶりの偽知識をこれでもか!とひけらかした。

4P部屋の本メイク中に掃除機をかけていたらブレーカーが落ちた。するとCさんは…。

「長い時間、電気をつけっぱなしにしてるとこうなるんだの。わちもたまに朝までテレビつけっぱなしの時があるけど、こうなるのがイヤだから起きたらすぐ消すもの。お客さんも一晩中、テレビやら電気やらつけたままだったんだべさ。だけども慌てなさんな。こうなった場合は玄関のスイッチが下がってるんだの。それを上げればまた電気つくのさ。覚えておくと便利だよ」

と得意気だったが、Eさんも私も返答に詰まった。

ご親切にCさんは昼休みにも演説して下さった。

「同じ1匹の豚でも肉の場所によって値段違うの知ってる?同じ豚から取れた肉でも腿とか背中とか腹の方とか場所によって全然値段違うものなんだわ」

また返答に詰まっている私達に、Cさんは「わちも最初は信じられなかったけど、知り合いの肉屋から聞いた話だから間違いない!」と言ってのけ、極秘情報を私達のために公開したようなノリ。返す言葉も無かった。

これってもしかして「仕事じゃミスしても、亀の甲より年の功っていうか長年培ってきた知識はアンタらには負けないんだの」って意味の、Cさんのささやかな抵抗みたいなものなんだろうか?

Eさんも私も「Cさん、もう分かったから。お願いだからもう黙ってて」というか「誰か助けてー!」という感じなんですけど(汗)。全身がむず痒いような、暴れたいような、叫びたいような感覚に襲われた。Cさん、とんちんかんにも程があるよ(泣)。

夕方、Cさんがしてくれたことに対して何気に「おおきに」と言った。すると疲れていたハズのCさんが一気に息を吹き返して、Eさんを呼んだ。

「ちょっと!Eさん、聞いた?みかやんだら”おおきに”だとさ。”おおきに”ってハワイの言葉だの。Eさん、知ってたかい?みかやんだらハワイの人だわ」

ずっと耐えてきたけど、おおきに=ハワイの言葉には思わず吹き出した。Eさんも「おおきにって関西の言葉だべさ。あはは!」と笑い、ひとしきり笑ってふと気付いたら、Cさんがぶんむくれていた。

帰りにEさんがヒソヒソと「ほら、Cさんてプライド高いでしょう。プライド傷つけないように気を付けなきゃね」と言って舌を出したが、私はもう萎えに萎えていて「はぁ」としか返事が出来なかった。

あまりにも疲れて、帰宅して珍しく夫に話したら、私の仕事の話には聞く耳を持たない夫が「酷いな。仕事に行ってるって言うより、それは介護だな」と言った。

よく老人ホームで、お年寄りの話し相手ボランティアを募集してたりするけど、私には無理だと思った。
11:30-16:30 本メイク3部屋+クイックメイク5部屋+ベッドのみ2

今日は、Eさん(60代前半・高見沢俊彦似)とSさん(20代前半・初バイト)、Cさん(60代前半・元看護師)と私の勤務。社交君(20代半ば・ユースケサンタマリア似)がフロントだった。

部屋でCさんと二人になってから、8日にEさんがブチギレた話をした。

みかやん「…というワケだから、今度は相方を連れて率先して4P部屋へ行った方がいいと思うよ。悪く思われるのはCさんだからね」

Cさん「Eさんだら自分を棚に上げてよく言うわ!Eさんなんか、なんだかんだ言い訳して絶対4P部屋へ行かないクセに、何が”気ぃ利かない”だってさ」

みかやん「そうなんだけどさ、久々に凄い剣幕だったから、中国さんも私も固まっちゃってね。この先いろんな人の前で糞味噌に言われ続けるよりいいでしょ。Eさんも出番の日だけ気を付ければいいんだから」

Cさん「そうだけど…。Eさんがわちに言ってきたら、わちも今度は黙ってないからね!”アンタこそ一番上なんだもの、新人でも誰でも連れて4P部屋行ったら?前に行ったのいつだっけ?”って言ってやるわ!冗談でない!」

暫くCさんは憤慨していたけど、次の部屋で血だらけのオネショマットを見て怯んでから、ようやくおとなしくなった。助かったよ!生理のお客さん、大出血にも負けず来てくれてありがとう!という感じ。

昼休みは恐れていたX君の話になった。

Eさん「その後、X君とは連絡とれたの?どうしちゃったんだろうね?」

みかやん「メールしても返事がこなくて…。今日の占いを見て、やっぱりX君にはもう会えないのかなぁと思って。”なかなか離れられなかった人と、お別れする暗示がある日”って書いてあって」

Cさん「わち、それ、誰のことか分かる気ぃするわ」

Eさん「”X君”だって書いてなかったかい?」

みかやん「”一見、悲しいことのようですが、新たに近づいてくる異性が現れそうです…”」

Eさん「それも誰のことか分かる気がする!」

Cさん「”社交君”だべさ。アンタがX君から社交君に乗り替えるもんだもの。X君だって気付くべさ」

みかやん「”その人こそが、あなたが本当に待っていた人のようです。少しのことで心の平静を失わないことが、幸運を呼ぶ方法です”って…」

Eさん「そうなんだよね。ズルズル付き合ってないでスパッと別れた方が、最高の出会いが待ってたりするもんなんだよねぇ…(遠い目)」

二人とも何を言い出すやら。”スパッと別れた後”って、あたしゃX君と付き合ってないし、”乗り替える”って何?X君は乗り物じゃないし、あたしゃX君には乗ってない(爆)。なんで”社交君に乗り替えた”とか言われるかな?社交君は、み〜んなに優しい人なのに。

私にとってX君の無断欠勤や退職は”少しのこと”ではないのに…。

夕方、風呂掃除中のCさんが間違ってジェットバスのスイッチを押し、ゴーッという音が轟いた。日常的によくあることなので、みんな黙ってスイッチをもう1度押して止める。

ところがCさんは初めて起こったことのように「ちょっと!何だの?コレ!止まらないわ!どうやって止めるんだの?」と大騒ぎしていた。Cさんだって、この2年半の間に数十回と繰り返してきたことだ。ほっときゃ自分で止めるだろうと放置していたらゴーッと鳴ったままでうるさい。

仕方なく様子を見に行ったら、Cさんはジェットバスのスイッチを一生懸命に回していた。

目を覆いたくなるような光景だった。この人はいつもジェットバスのスイッチを回して止めていたのか?回しても止まらないハズだ。ココで2年半も働いていてジェットバスの止め方が分からない人が居るとも思えない。本当に綺麗サッパリ忘れてしまったんだろうか?

これを世間では”痴呆”とか”認知症”と言うのではないのか?私は浴室へ入り、震える手でジェットバスのスイッチを押して音を止めたが、その後の静寂に押し潰されそうなほどの恐怖を感じた。

Cさん、アンタ本当に大丈夫なのかい?人のこと”X君から社交君に乗り替えた”とか言ってる場合じゃないからね!
11:30-18:30 クイックメイク18部屋

今日は、Uさん(30代後半・悪霊憑き)と#さん(60代前半・元美容師)と中国さん(20代前半・福建省出身)が早番、Eさん(60代前半・高見沢俊彦似)と%さん(50代後半・テレアポ)と私が遅番の勤務。X君が欠勤し、社交君とZさんがフロントだった。

出勤直後、社員の早口氏に「土日のみ勤務の%さんという新人が入ったので、取り敢えず早番の方で見学して貰って、11時半にEさんとみかやんに合流して貰います」と言われた。

休憩室に入ろうとしたら、#さんが早口氏を「ちょっと!」と呼びつけ「考えたんだけどさぁ、11時から4人だから2隊に別れた方が…」と意見してるじゃないか。

社員さんに「ちょっと」とは何事だ。「考えたんだけど」って#さんが考えることじゃない。しかも自分が%さんに仕事を教えるつもりなので、たまらず割って入った。

「%さんは11時半からこっちで面倒見るから、仕事の流れだけ見せてあげて。中国さんは部屋の違いが分からないだけで、仕事は(アンタらより)出来るから、三人で組んで。%さんに細かいことは教えなくていいから…ってことで、こっちと社員さんで話ついてるから」と釘を刺した。

休憩室でEさんに「また#さんが偉そうに…」と説明したら、Eさんも激昂した。

Eさん「教えたがりで仕切りたがりだけど、身の程知らずもいいところだもの。他人のことより、#さんには自分の仕事をきっちりしてほしいわ!」

みかやん「$君も”みかやん、あのババア何とかして下さい”って言ってましたし、萌えさんは#さんに怒鳴られまくりで、#さんと組んだ日以来出勤しませんでしたからね」

Eさん「偉そうに…#さんなんか私達に言わせたら全然ペーペーなのに!自分の仕事ぶり見てみろ!って。みかやんがグッドタイミングで出勤してくれて良かったわ。勝手に仕切るんじゃねぇ!って言ってやれば良かったのに」

みかやん「ま、それに近いことは言いましたから(苦笑)」

無事に%さんと合流して出動したが、Eさんも私も#さんの件でムカついていた。1部屋目でトイレ掃除をしようとして蓋を開けたら、ちょっと血がついて赤っぽくなったトイレットペーパーが便器に浮かんでいた。

水も流して帰らないなんて、どんな女だ、だらしない!と思いながら水洗レバーを回したら、凄い勢いで便器の水位が上がってきて、粉々になったトイレットペーパーと共にダーッと床に溢れ出て、一瞬にしてトイレ一面が水浸しになった。やられた(泣)。

ムカついて出動するとロクな目に遭わない。泣きながら早口氏に電話して助けを求め、すぐに早口氏がトイレのシュポシュポを持って駆け付けて下さったものの、大ダスター6枚が犠牲になった(合掌)。

%さんは、おトシの割に(失敬)物凄く仕事の覚えが早く、几帳面な性格が幸いしてか多少時間はかかるものの、驚くほど仕事が綺麗だ。

優秀な%さんには一人で仕事をして貰い、Eさんと私で%さんをチラ見して、私が最終チェックするという形を取ったが殆どノーミスで、社員になった特大氏に次ぐ驚異の新人さんだ。今回の新人さんは二人とも大当たりで本気で有り難い!

帰る間際、ウン○まみれの便器との戦いを終えトイレから出ると、%さんが浴室に座り込んで恨めしそうに私を見上げていた。明らかに何か言いたげだったので傍へ行くと、%さんは黙ってエプロンのポケットに括り付けたマイゴミ袋を指差した。

見ると、透明なビニール袋に細めのカリントウの様なモノが入っているではないか。「えーっ!何それ?ウン○?うわっ!そんなのマイゴミ袋に入れないで、別の袋に入れて捨てた方がいいよ!」と騒いでいると、Eさんも駆け付けて大騒ぎになった。

聞けば、浴室の床には棒状のウン○、排水口の上には丸いウン○が数粒有り、%さんは黙って教えられたとおりティッシュ+ビニール袋で拾い集めたそうだ。なんて健気な…言ってくれれば良かったのに…。気付かなくて申し訳なかったよ。

トイレもウン○だらけで風呂までウン○だらけにして何やってたんだか、このお客さん(怒)。つか、%さんに「ウン○だ!」と騒がれても、Eさんと私じゃどうすることも出来なかった気もするので、自己処理してくれて助かった。

初日のウン○は洗礼のようなものですから、懲りずに頑張って下さい>%さん。私達は今後の%さんの活躍に期待特大ですから。
11:00-18:00 クイックメイク16部屋+ベッドのみ1部屋

今日は、Cさん(60代前半・元看護師)とSさん(20代前半・初バイト)が遅番、Eさん(60代前半・高見沢俊彦似)と中国さん(20代前半・福建省出身)と私が早番の勤務。X君が無断欠勤して、社交君(20代半ば・サンタマリア似)と電話番姉さんがフロントになった。

出動前、休憩室に社員の早口氏が来て「今日から土日だけのメイクさんが入ります。中国の人だそうですよ」と言われ、一同一瞬にして辞めた中国娘Iさんを思い出し、Iさんと犬猿の仲だったEさんとCさんは「えーーーっ!」と叫んで、露骨にイヤな顔をした。

Cさんは「言葉、通じなくて疲れるべさ!」(←お互い様・苦笑)とわめき、Eさんが「Iさんが辞めた時”もう外人さんは勘弁して”って社員さんにお願いしたのに!」と叫んだ直後、休憩室に中国さんが来た。

Eさんと私とで中国さんに仕事を教えることになったのに、Eさんてば完全に逃げ腰で私任せにしようとしていて、逆に中国さんに「私ダイジョブ。札幌のビジネスホテルで2年間ベッドメイクしてました。ベッドメイク出来るヨ」と言われていた。

中国さんはIさんと違って既に2年も日本に居るだけあって、日本ナイズされているというか、日本の礼儀作法がかなり身についているというか、皆を「お姉さん」と呼び、間違っても「おばさん」や「お婆さん」とは呼ばない。ビジネスホテルで厳しく躾けられたのだろう。

ベッドメイク経験も有るので、手は掛からないし、仕事は綺麗だし、動きにも無駄が無く「最初から仕事ぶりがUさんより上だね」とEさんも絶賛した。12月に即戦力となる新人さんを入れていただいてホントに有り難い!

昼休みは中国さんを中心にみんなで談笑した。中国さんは取り立てて可愛い顔というわけではないけど、たどたどしい話し方や声や仕草や絶やさない笑顔が可愛くて可愛くて、社交君も私もメロメロになった。

中国さんが平日の昼間は日本語学校に通っている話を聞き、Sさんは「Sさんも日本語学校に通った方がいいんじゃない?Uさんも誘って行けばいいでしょ」と、みんなに言われて「うち、大丈夫!通じてる!話せる!」と相変わらず単語のみの返事。どっちが外人さんか分からない(笑)。

朝からずっとX君と連絡が取れないそうで、私も社員さんに言われて電話したりメールをしてみたりしたが、返事はナシ。それでも私は会う人、会う人に「X君どうしたの?」と聞かれ、こっちが知りたい。

仕方ないので「主な症状が無断欠勤とズル休みの”トド山病”じゃないですか?」と答えると、電話番姉さんなども「あぁ凶悪なウィルスだから感染力も強そうだもんね」と納得してくれた。

夕方、4P部屋が空いた。売り部屋もセット済みの部屋も少なかったので、すぐにも行って3人でガーッと片付けてしまいたいところだが、Eさんは何が何でも4P部屋のベッドメイクはしたくない人だ。

モニター上で4P部屋がいつまでもセット済みのままだと気になるので「Cさん、Sさん、お願い!早く4P部屋へ行って!」と祈るような気持ちで居たが、私の祈りは届かず、遂にEさんがブチギレた。

「あの二人なんで4P部屋行かないのさ!”三人組が行けばいい”なんて思ってたら大間違いだよ!三人でもこっちは新人が居るんだからね!慣れた二人でサッサと片付ければいいでしょ!二人とも1年以上もココにいて気ぃ利かないね!ホントあの二人は気ぃ利かなくてどうしようもないわ!」

責任を感じてかEさんの怒鳴り声に驚いたのか凍り付く中国さんと、Eさん節には慣れているものの青ざめる私。私達に怒鳴られても困るし…。何事も無かったかのように、全く関係ない話を中国さんに振ってみた。

みかやん「やっぱり、中国さんも一人っ子なの?」

中国さん「イエ私、ゴー人キョウダイです。福建省、一人っ子、カンケ無いヨ。私のお爺さん、土地持ってオオガネモチ、子供大好きネ。デモ私のお父さん、お母さん、お金ナイヨ(笑)」

みかやん「5人は凄いネ。中国の若い人、みな一人っ子、思ってマシタ。あ、そうそう!私ヲ”メイシャー”と呼んでネ(カタコトがうつる)」

中国さん「オオ!メイシャー!美シ名前ネ」

そうこう話している間も、Eさんは「気が利かない」「気ぃ利かない」と、トーッテモ、ゴーリップク、デシタヨ。コワイネ。
11:30-18:00 クイックメイク20部屋+ベッドのみ1部屋

今日は、Sさん(20代前半・初バイト)と私の二人勤務。フロントは社交君(20代半ば・ユースケサンタマリア似)だった。出勤すると何故かCさん(60代前半・元看護師)が帰り支度をしているように見えた。

朝っぱらから誰かにブチギレて、また「わち帰る!」とグレたのか、誰かに心ない言葉をかけられて「わち血圧上がったみたい」とスネたのか…動揺する私にCさんは「わち、帰るから!」と言い放った。

みかやん「えーっ!なんでなんでなんで?」

Cさん「今、支配人殿に”11日、休みだけど出勤して。その代わり今日は帰ってもいいし働いてもいい”って言われたから、わち帰ることにしたんだの。昨日、Eさんも同じことを言われて、あの人は地下鉄代かけて来てるから働いて帰ったけど、わちは近所だから帰るわ」

みかやん「折角来たんだもの働けばいいっしょ。お弁当も作ってきたんでしょ?」

Cさん「そうそう、わち焼きそば作ってきたんだの。昼休みに食べて」

Cさんは、まだほかほかの焼きそばを置いて本当に帰ってしまい、残されたSさんと私は暫しポカーンとした。

出動すると、A班の大ベテランメイク女史がベッドメイク指導に来て下さった。12月でこれからどんどん忙しくなるけど、どんな時も基本を忘れちゃイケナイのよね。それにプロとして、10分でメイクしても15分でメイクしても同じ仕上がりにならなきゃイケナイのよ。

同じ職場に目標となる先輩が居るって幸せなことだ。つか、基本を完全に忘れてしまったCさんにも、是非施していただきたかったわ。やっぱりCさん、帰らなきゃ良かったのに。

昼休み、社交君はCさん作の焼きそばを食べて「うわ!俺の婆ちゃんが作った焼きそばと同じ味!しかも具も一緒!」と感嘆していた。

社交君「どうしてか、昔の人って肉の代わりにチクワなんだよね」

みかやん「私なら肉とチクワ!あたしゃ”シシマルみたい”と言われるほどチクワ好きだもの」

社交君「や、肉とチクワは分かるけど、肉の代わりにチクワって…」

社交君はとても寂しそうだった。

夕方、浴室に入ると、排水口の蓋の上に濃い〜痰が吐き捨てられているのを発見してしまい、涙目になりながら力一杯シャワーで水をかけた。乾いて固まりかけたのか、元々よほど濃い痰だったのか、なかなか流れ去ってくれなかった。

私あたりは嫌いなサッカー選手が試合中にツバを吐いてるのを見ただけで、おえぇとなって食欲を失うタチだ。痰が流れ去るまでガン見しているのも辛く「こんな時、Cさんが居てくれたら…」と思ったが、ウン○やゲ□には強いCさんも、血と痰には弱いことを思い出した。

12月=風邪の季節=痰…そういや、一昨日は浴室の窓を閉めようとしたら凍り付いて閉まらなかったのよね…もうそんな季節だったのか…と思ったけど、痰の季節でもあったのよね。冬なんか大嫌いだよ(泣)。

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