スーパー53日目:レンジでチン
2004年10月28日22:48-8:35 B番
今日はMさんがA番で、B君がC番だった。出勤してレジに入ると、目の前の惣菜コーナーにMさんと、わりとよく来るホームレス風の爺さんがいた。爺さんは毎度同じドロドロでつんつるてんのスーツを着ていてノーネクタイ。いつも某デパートの紙袋を持っているが、その紙袋もボロボロでどう見てもホームレスチックだ。
そのホームレスチックな爺さんがMさんに「ご飯が無い」と騒いでいたようだ。
Mさん「申し訳ありません。こちらのコーナーのご飯は売り切れてしまいましたが、レンジでチンするタイプのご飯なら有りますよ」
爺さん「じゃ、それ持ってきて」
Mさん「はい。こちらは必ずレンジでチンして頂くタイプで、書いてありますがココを2cm開けてからレンジでチンして・・・」
お爺さん「分かった分かった。2cm開けてレンジね」
相手は爺さんなのでMさんが親切に教えているというのに、爺さんはウザがってMさんから離れ、いきなり電子レンジの方へ向かった。慌ててまだ近くにいたMさんを呼び止めて「お会計がまだです」と伝えた。
Mさん「お客様!恐れ入りますが、レンジでチンする前にお会計を済ませて頂けませんか?」
爺さん「ワザとじゃないんだ。うっかりしてたんだ。わざとお金を払わなかったんじゃない!」
Mさん「はい。大丈夫ですよ。分かってます。ですのでお会計を・・・」
爺さん「あんたがレンジでチンレンジでチンって言うから、レンジの方が気になって」
Mさん「それは大変失礼しました」
爺さんは執拗に「ワザとじゃない」と訴えながらMさんに連れられてレジに来た。外見でヒトサマを判断してはいけないが、爺さんがホームレスチックなだけに訴えれれば訴えられる程、怪しく思えた。爺さんが会計を済ませたので、Mさんはやれやれと品出しに戻った。
レジに私が居て、そのすぐ傍に電子レンジがあって、そこに爺さんが居た。会計の前後にあれだけ「わざとじゃない」と騒いでいたが、電子レンジの前では爺さんは無言で固まってしまっていた。爺さんの事は気になるが、レジにお客さんが来たのでレジ作業をしていると、爺さんがいきなり割って入ってきて叫んだ。
爺さん「ココの電子レンジ、壊れてる!2台ともだ!両方壊れてる!」
急いで目の前のお客さんにお釣りを渡し、爺さんが居る電子レンジの前に駆け付けた。
みかやん「先程まで、お客様が普通に使ってましたので、壊れてはいないと思うんですが」
爺さん「さっきの姉ちゃんに”2cm開けてレンジ””2cm開けてレンジ”って何回も言われたのに、2cm開けたら、レンジのスイッチが入らないんだ」
みかやん「は?」
すると、今、お釣りを渡したばかりの男性が「あーっはっはっは!ひゃーっはっはっは!」と大声で笑いだした。
男性客「爺さん!電子レンジのドアを2cm開けるんじゃなくて、ご飯のパックの方を2cm開けるんだよ。レンジのドアが開いてたらスイッチは入らないよ。あはははは!」
みかやん「・・・・(可笑しくて絶えられない)」
爺さん「ああそうか。レンジのドアじゃなくて、ご飯の方を開けるのね」
男性客「ほら、ここに点線が書いてあるよ。ここまで開けろって事さ。あーっはっはっは!電子レンジのドアを2cm開けてる人、初めて見た!ひゃーっはっは!爺さん、最高!」
みかやん「・・・・(可笑しくて涙まで出てきた)」
爺さん、耳が悪いのか真正面に居て私に顔を近づけているので、笑うに笑えない。笑いを堪えに堪えて、こめかみに筋が浮いているのが自分でも分かった。「もうダメ。限界。助けて〜」と心の中で叫んだ瞬間、爺さんは「最高!」と言われた事をまるで素晴らしいパフォーマンスをしたかのように勘違いをしたらしく、近くにいた別のお客さん達にも、たった今の武勇伝を語り始めた。
爺さん「店員さんに”このご飯をレンジにかける時は2cm開けて”って言われたもんだから、わし、電子レンジのドアを2cm開けたんだよ。そしたらレンジが動かなくて、レンジが壊れてるのかと思ったら、レンジのドアじゃなくて、ご飯の方を開けるんだったんだとさ。コレ、ここの点線まで開けるんだと」
若いカップル「きゃーっはっはっは!あはははは!」
みかやん「だははははは!ぎゃーはっはっは!ひいぃ〜ひいぃ〜」
爺さんがカップルの方を見ていた隙に、どさくさに紛れて大笑いした。はあぁ。死ぬかと思った。
今日はMさんがA番で、B君がC番だった。出勤してレジに入ると、目の前の惣菜コーナーにMさんと、わりとよく来るホームレス風の爺さんがいた。爺さんは毎度同じドロドロでつんつるてんのスーツを着ていてノーネクタイ。いつも某デパートの紙袋を持っているが、その紙袋もボロボロでどう見てもホームレスチックだ。
そのホームレスチックな爺さんがMさんに「ご飯が無い」と騒いでいたようだ。
Mさん「申し訳ありません。こちらのコーナーのご飯は売り切れてしまいましたが、レンジでチンするタイプのご飯なら有りますよ」
爺さん「じゃ、それ持ってきて」
Mさん「はい。こちらは必ずレンジでチンして頂くタイプで、書いてありますがココを2cm開けてからレンジでチンして・・・」
お爺さん「分かった分かった。2cm開けてレンジね」
相手は爺さんなのでMさんが親切に教えているというのに、爺さんはウザがってMさんから離れ、いきなり電子レンジの方へ向かった。慌ててまだ近くにいたMさんを呼び止めて「お会計がまだです」と伝えた。
Mさん「お客様!恐れ入りますが、レンジでチンする前にお会計を済ませて頂けませんか?」
爺さん「ワザとじゃないんだ。うっかりしてたんだ。わざとお金を払わなかったんじゃない!」
Mさん「はい。大丈夫ですよ。分かってます。ですのでお会計を・・・」
爺さん「あんたがレンジでチンレンジでチンって言うから、レンジの方が気になって」
Mさん「それは大変失礼しました」
爺さんは執拗に「ワザとじゃない」と訴えながらMさんに連れられてレジに来た。外見でヒトサマを判断してはいけないが、爺さんがホームレスチックなだけに訴えれれば訴えられる程、怪しく思えた。爺さんが会計を済ませたので、Mさんはやれやれと品出しに戻った。
レジに私が居て、そのすぐ傍に電子レンジがあって、そこに爺さんが居た。会計の前後にあれだけ「わざとじゃない」と騒いでいたが、電子レンジの前では爺さんは無言で固まってしまっていた。爺さんの事は気になるが、レジにお客さんが来たのでレジ作業をしていると、爺さんがいきなり割って入ってきて叫んだ。
爺さん「ココの電子レンジ、壊れてる!2台ともだ!両方壊れてる!」
急いで目の前のお客さんにお釣りを渡し、爺さんが居る電子レンジの前に駆け付けた。
みかやん「先程まで、お客様が普通に使ってましたので、壊れてはいないと思うんですが」
爺さん「さっきの姉ちゃんに”2cm開けてレンジ””2cm開けてレンジ”って何回も言われたのに、2cm開けたら、レンジのスイッチが入らないんだ」
みかやん「は?」
すると、今、お釣りを渡したばかりの男性が「あーっはっはっは!ひゃーっはっはっは!」と大声で笑いだした。
男性客「爺さん!電子レンジのドアを2cm開けるんじゃなくて、ご飯のパックの方を2cm開けるんだよ。レンジのドアが開いてたらスイッチは入らないよ。あはははは!」
みかやん「・・・・(可笑しくて絶えられない)」
爺さん「ああそうか。レンジのドアじゃなくて、ご飯の方を開けるのね」
男性客「ほら、ここに点線が書いてあるよ。ここまで開けろって事さ。あーっはっはっは!電子レンジのドアを2cm開けてる人、初めて見た!ひゃーっはっは!爺さん、最高!」
みかやん「・・・・(可笑しくて涙まで出てきた)」
爺さん、耳が悪いのか真正面に居て私に顔を近づけているので、笑うに笑えない。笑いを堪えに堪えて、こめかみに筋が浮いているのが自分でも分かった。「もうダメ。限界。助けて〜」と心の中で叫んだ瞬間、爺さんは「最高!」と言われた事をまるで素晴らしいパフォーマンスをしたかのように勘違いをしたらしく、近くにいた別のお客さん達にも、たった今の武勇伝を語り始めた。
爺さん「店員さんに”このご飯をレンジにかける時は2cm開けて”って言われたもんだから、わし、電子レンジのドアを2cm開けたんだよ。そしたらレンジが動かなくて、レンジが壊れてるのかと思ったら、レンジのドアじゃなくて、ご飯の方を開けるんだったんだとさ。コレ、ここの点線まで開けるんだと」
若いカップル「きゃーっはっはっは!あはははは!」
みかやん「だははははは!ぎゃーはっはっは!ひいぃ〜ひいぃ〜」
爺さんがカップルの方を見ていた隙に、どさくさに紛れて大笑いした。はあぁ。死ぬかと思った。
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