23:17-8:48 X番 

今日はMさんがA番で、EさんがB番、S君がC番の4人勤務だった。初のX番で遅い時間に出勤したというのに、まだ店長が居た。触らぬ神に祟り無し!と店長から遠ざかろうとするが、店長が物凄い勢いで近付いてきて、金縛りに遭ったように動けないでいる私に、相変わらず無愛想に声を掛けてきた。

店長「発注の仕方、聞いたのか?」

みかやん「はい。昨日、機械操作・・・」

店長「あんたにも発注ぐらい出来るようになって貰わないと困る!」

みかやん「はい」

店長「じゃ、今日からやって!」

みかやん「はい」

店長は、にこりともしないで吐き捨てるように言って去って行った。毎度の事だが店長との会話は全く後味が悪い。「なんぼ偉いんだが知らないけど、もうちょっとこう、言い方ってもんがあるんでないのがい!だいたい人の話なんか聞いでないべさ!」と、心の中で函館弁でムッとした。

勘違い野郎はさておき、今日は楽しみにしていたMさんとのペアなので、いそいそとMさんの元へ向かった。店長に「今日から発注しろ」と言われた事や、昨日B君に「アイスや冷食の仕方を習って」と言われた事を加味して、仕事の段取りを話し合った。

Mさんは本当に頭の良い人だ。今でこそ何とか仮性馬鹿ぐらいにおさまっているが、私がMさんぐらいのトシの頃は真性馬鹿だった。父親に叱られて「出て行け!」と怒鳴られて、「はい。わかりました」と家出をした頃だ。元彼の家に押し掛けて、困惑する元彼のご両親に「”出て行け!”と言われたので、素直に言う事をきいて出てきました」と言うような馬鹿娘だった。

当時の私とMさんじゃ雲泥の差だ。Mさんは「単に経験の差ですよ」と笑うが、こんなトシの私が弱冠19才のMさんから学ぶ事が多々ある。Mさんに比べたら、私は頭は悪いは要領は悪いは段取りは悪いは・・・最悪じゃないか。

Mさんに発注の仕方を教わり、続いてS君に冷食の品出しの仕方、Eさんにアイスの品出しの仕方を教わった。今でさえA番の時は7時じゃ帰れない事があるのに、それにPOP作りや発注やアイスや冷食の品出しが加わったら、いったいどうなるんだろ?何時までかかるんだろ?仕事が増えすぎだ。

お先真っ暗な気分で、おぼつかない手で発注している私に、S君が話しかけてきた。

S君「発注もする事になったんですか?」

みかやん「はい。店長に”今日からやって!”って言われました」

S君「俺が辞める時に”POP作り?無理っ!発注?無理っ!そんなに何でもかんでも出来ません!ナイトにばかり仕事を押しつけないで下さい”って言おうと思ってたんですよ!俺が辞めたら、みかやんに発注やら冷食が回ると思って、何とか阻止しようと思ってたのに間に合いませんでした」

みかやん「ありがとうございます。お気持ちだけで充分ありがたいです。だからまた辞めるだなんて言わないで下さいよ〜」

S君「いや、でも辞める時は店長に洗いざらい現状を話して”やってられないっ!”って言って辞めようと思ってたんですよ」

みかやん「確かにやってられないですよね。いろんな仕事をしてきましたけど、こんなに濃密で毎日が時間との戦いだなんてのは、ココが初めてですから未だに面食らってます。正直、なかなか慣れません」

S君「逆に、慣れてしまっちゃイケナイんじゃないでしょうか。みんな真面目すぎるんですよ!」

珍しく鼻息を荒くして力説するS君だった。確かにみんな真面目な人だ。モンクも言わずに黙々と仕事をしているのを見て変に感心したりする。私がB君だったら店長が何と言ってこようと、それこそ「無理っ!」と言ってお断りするハズだ。

昨日、B君に「そんなに仕事が増えて私でも大丈夫なんでしょうか?」と尋ねたら、B君は「なるようにしかならないから」と言って笑っていた。B君がそう言うなら、なるようにしかならないのだろうし、S君の”やってられない”という言葉にも何となく救われた。仕事は格段に増えて大変になるが、深く考えないようにして頑張ろう。

なぁんだ。みんな「なるようにしかならない」とか「やってられない」と思ってたんなら、最初から言ってよね。私だけじゃなかったんだと思うと、何とかまた頑張れそうだ。

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